週刊ダイヤモンド今週号より~コマツ、「ダントツ経営」の裏側
2014年4月7日 08:02
*08:02JST 週刊ダイヤモンド今週号より~コマツ、「ダントツ経営」の裏側
国内首位、世界2位の総合建機メーカー、コマツ<6301>。業績は右肩上がりの基調にあり、昨今はICT(情報通信技術)を使って建機を遠隔操作する手法などでも注目されています。ただ、コマツが持つ本当の強さは、好循環を生み出す“仕組み”にあります。今週号の特集では、今日の同社の強さを具現化するベーシックな考え方と、行動様式を掘り下げています。
世界有数の総合建機メーカーとして知られるコマツですが、過去には数々の危機に直面し、その度に“全員参加型の経営”で乗り越えてきた歴史があります。例えば、1990年代に入って国内の公共事業が冷え込むと、同社の経営も低迷。そうした中で9代目の坂根正弘社長は再びこの“全員参加型の経営”へとかじを切り、数々の改革を断行しました。
坂根社長は改革の過程で、「成長するためのコストと無駄な固定費を分ける」「顧客目線での“ダントツ”商品の開発」「ICTを使った経営の見える化」といった新しい概念を持ち込みました。そして、これら一連の改革の効果を後押しするような形で、2003年から中国経済が急成長し、コマツの業績も劇的な回復を果たします。
そして2008年秋のリーマンショック以降には、国内市場が頭打ちとなり、新興国を中心とした世界に活路を見いだしていく必要が生じました。そのような中で重要性が増したのは、世界のコマツグループにおける“全員参加型の経営”。同社では、グループで共有すべき価値観や行動指針などをまとめた「コマツウェイ」を掲げています。
このコマツウェイは、徹底して顧客の目線に立つことで、「コマツに頼らざるを得ない状況」を作り出すことを目指しています。そのためには先に挙げた“ダントツ”商品の概念が重要となってきますが、これについては近年、ICT活用による「“ダントツ”ソリューションの提供」へと概念が深化しています。
今後、建機の世界で自動化が進むとなれば、顧客はコマツのICT建機に切り替えたほうが、効率性や生産性が増すことになります。つまり、ICT建機はコマツが自ら競争の舞台を変え、ライバルを引き離すために投入した“ダントツ戦略商品”だったのです。コマツの強さは、このような好循環を生み出す仕組みづくりの能力にあると、ダイヤモンド誌では指摘しています。《NT》