オプト Research Memo(7):収益性改善に向けた取り組みを推進
2014年3月7日 17:46
*17:47JST オプト Research Memo(7):収益性改善に向けた取り組みを推進
■今後の成長戦略
(2)今期の経営戦略
今期の経営戦略としては、「収益性改善」と「中長期での持続的成長に向けた投資」をテーマに掲げ、取り組んでいく方針だ。
○収益性改善への取り組み
収益性改善に向けた取り組みとしては、既存事業における生産性向上と価格決定権商材比率の向上に取り組んでいく。既存事業における生産性向上では、顧客別・部門別の収益管理を厳格に行っていく。従来は、総利益ベースでの管理を行っていたが、営業利益ベースでみれば、赤字となっている顧客が全体の8割を占めるなど、低収益性の要因にもなっていた。今後は業務フローの見直し(簡素化)と同時に、営業利益ベースでの収益管理を行っていくことで、生産性の向上を進めていく。既に、前下期から取り組みはスタートしており、着実にその効果が出始めている段階にある。
価格決定権商材とは、自社の裁量で価格を決めることができる商材のことで、「Xrost」シリーズを中心としたデータベース事業や動画広告、オムニチャネルなど成長分野の商材が挙げられる。従来の主力であった労働集約型のリスティング広告や、付加価値の低い広告枠の仕入れ販売から、今後は付加価値の高いターゲティング広告や動画広告など価格決定権商材の比率を引き上げていくことで全体の収益性向上を目指す。「Xrost」シリーズの売上高としては、前期の2,000百万円から今期は2倍増の4,000百万円を見込んでいる。また、2014年2月には動画広告分野の強化を図るため、動画配信プラットフォーム事業を展開するスキルアップVT社の株式を2,203百万円で取得し(出資比率85%)、子会社化した。事業規模が小さいため今期業績に与える影響は軽微だが、今後の動画広告市場でのシェア拡大につながるものとして期待される。こうした価格決定権商材の構成比率は、売上総利益ベースで2103年12月期の12~13%から、2014年第4四半期には30%まで上昇する見通しだ。
これら収益性改善に向けた取り組みを推進することによって、既存事業における売上総利益率は2013年第4四半期の20%から、2014年第4四半期は25%まで上昇することが見込まれる。
○中長期の持続的成長に向けた投資
中長期的な成長に向けた取り組みとしては以下の3つを掲げている。
● 統合eマーケティング・バリューチェーンの構築
● 競争力となる商材の開発(出資・事業提携含む)
● 資産(ヒト、モノ、カネ、情報)を有効活用した投資育成事業の強化
統合eマーケティングのバリューチェーンとして、同社<2389>では図の通りのバリューチェーンを既に構築しているが、今後はレイヤーごとに競争力を強化し、eマーケティング分野におけるワンストップ・ソリューションカンパニーとしての強みを活かしながら、成長を図っていく戦略だ。
競争力の強化にあたっては、付加価値の高い独自新商材の研究・開発に注力していくほか、出資・事業提携も積極的に進めていく。
また、投資育成事業に関しては、インターネット関連のベンチャー企業に絞って行っていく方針で、自社で構築しているネットワークを活用しながら有望企業の発掘・育成を国内外で行っていく方針で、そのなかから新たな企業価値の創造(新規事業創出、先端領域開拓、新業種・クライアントの開拓など)も同時に進めていく考えだ。
eマーケティング市場では、日進月歩でアドテクノロジーが進化しており、今後はこうした先端技術をいかに自社商材として活用していくことができるかが、成長のカギを握るとみられる。インターネット広告市場の成長が続くなかで、前期はややブレーキがかかった同社の業績も、これら経営戦略を進めることで、再び成長路線に転じるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》