米雇用統計控えるもトレンド好転を先取り/東京株オープニングコメント

2014年3月7日 08:26


*08:26JST 米雇用統計控えるもトレンド好転を先取り
 7日の東京市場は堅調な展開となろう。6日の米国市場は、ウクライナ情勢への警戒感や7日の雇用統計発表を前に手控えムードも強かったが、朝方発表された週間新規失業保険申請数が予想よりも少なかったことが好感された。NYダウは1ヵ月半ぶりの高値水準となった。シカゴ日経225先物清算値は大証比175円高の15295円となり、これにサヤ寄せする格好でギャップ・アップから始まろう。また、円相場が1ドル103円台に乗せていることも買い安心感につながる。

 雇用統計の結果を受けた動向を見極めたいとのムードも強いと考えられるほか、日経平均が3日続伸で500円近く上昇していることもあり、買い一巡後は高値圏でのこう着になりやすいと考えられる。週末要因からの手掛けづらさも意識されそうだ。ただし、テクニカル面では景色が好転しそうである。一目均衡表では雲から下放れる形状をみせていたが、前日の大幅上昇によって再び雲下限を捉えてきている。

 雲は来週にもねじれを起こす形状となるため、トレンドが出やすいとされるタイミングに入る。シカゴ先物にサヤ寄せする格好で雲下限を捉えてくるなか、トレンド好転が意識されてくるようだと、1月24日に空けたマド(15485-15690円)辺りが次ぎのターゲットとして現われよう。遅行スパンの上方転換シグナル発生が近づいていることもあり、トレンドが強まる可能性が期待されてくる。

 物色の流れとしてはNYダウの上昇や為替を手掛かりに自動車やハイテクなど。先物主導での切り上げによるソフトバンク<9984>などの指数インパクトの大きい銘柄。トレンド好転により、緩和メリット株など足下で調整が続いていた銘柄などへの見直しが強まりそうだ。そのほか、テーマ性としては3Dプリンターやリニア関連などに注目したい。《TN》

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