【木村隆のマーケット&銘柄観察】ハナテンはCMで店頭への集客力強化を図る、今期は増額の下地も
2014年3月6日 11:10
ハナテン<9870>(東2)が出直り機運を強めてきた。1月20日の高値584円から調整に入っていたが、2月4日の464円、3月3日の476円でダブルボトムを形成しており、チャートは、ここからさらに戻り足が強化される方向を示している。
同社は関西地盤の中古車販売の老舗。オークションも主催しており、店舗の大型化に注力している。今2014年3月期の第3四半期累計決算は、売上げが299億8800万円(前年同期比34.2%増)、営業利益15億9900万円(同23.5%増)の大幅増収益を達成した。
当期は、自動車販売台数が3万704台と前年同期比28.7%へ大幅に増えた。前期末から今期にかけてオープンした販売店、買取店の寄与や、整備工場増設に伴い取扱台数が増えた。
ただ、通期については、売上げ363億8200万円(前期比12.0%増)、営業利益19億5100万円(同8.2%減)の、従来の見通しを据え置いている。ここらあたりが、株価が調整に入っていた要因だが、営業利益は第3四半期までで進捗率が82%に達しており、最終的に上振れての着地は十分に想定内と言えそう。
同社は、昨年11月10日に創業50周年を迎えた。これを記念して、今期の配当を5円増配し年10円へ大幅増配に踏み切る。これにより、配当利回りは2%となる。3月期末に向け権利取りの買いが膨らむコースが予想される。
直接ユーザーと接触する機会を多くする必要があるとみて、早くからCM活動に力を注いできた。それにより、店頭への集客力を強化すると同時に、ユーザーからのダイレクトな仕入れルートの安定も図っている。今後は、地域ナンバーワンの店舗を実現し、高収益体質の会社を目指す方針。今期の増額期待が株価に反映されていくことになりそう。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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