米国株式市場見通し:10-12月期決算発表のピーク、今のところやや低調な内容

2014年1月18日 18:58


*18:58JST 米国株式市場見通し:10-12月期決算発表のピーク、今のところやや低調な内容

週初は、主要企業の10-12月期決算への警戒感や、ゴールドマン・サックスが米国株式相場に慎重な見通しを示したことから売りが先行した。しかしながら、12月小売売上高が予想を上回ったことや、JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴの大手行決算が僅かながら予想を上回ったことが好感され、反発に転じた。株高では、15日に期限となる暫定予算案に関して、今年9月までの包括的歳出法案で与野党が概ね合意に達したことも支援材料となった。週半ばになるとバンク・オブ・アメリカが好決算を発表、地区連銀経済報告(ベージュブック)で多くの地域の経済活動が拡大したとの認識も好感され、堅調推移となった。その後は主要企業決算の内容がまちまちとなったほか、12月住宅市場指数が予想を下回ったことで上値の重い展開となった。結局、週を通じてダウ平均とナスダック総合指数が上昇、一方でS&P500指数は下落した。

携帯端末メーカーのアップルは、17日からチャイナ・モバイルでのiPhone販売を開始し、クックCEOがインタビューで楽観的な見通しを示したことが好感され上昇。アルコール飲料のビームはサントリーからの買収提案を受けて急騰。ネットワーク機器のジュニパー・ネットワークスは、アクティビスト投資家から株主価値向上に関する提言を受け、堅調推移となった。一方でヨガ用品のルルレモン・アスレティカは業績下方修正を発表して下落。家電小売のベストバイは年末商戦期の既存店売上高が予想外の減少となったことで急落。化粧品販売などのニュースキンは、マルチ商法の指摘を受けて中国当局が調査を開始したことで大幅下落となった。自動車のゼネラル・モーターズは復配を発表したものの、2014年の業績見通しについてやや慎重な見方を示したことで下落した。

今週は、20日(月曜日)がキング牧師誕生日の祝日で、米国株式相場は休場。連休明けから来週にかけて10-12月期決算発表のピークを迎える。ダウ構成銘柄では、製薬のジョンソン&ジョンソン(21日)、通信のベライゾン(21日)、ITサービスのIBM(21日)、保険のトラベラーズ(21日)、航空部品などのユナイテッド・テクノロジーズ(22日)、ファストフードのマクドナルド(23日)、ソフトウェアのマイクロソフト(23日)、家庭用品のプロクター&ギャンブル(24日)の決算発表が予定されている。ダウ構成銘柄以外では、半導体のテキサス・インスツルメンツ(21日)、AMD(21日)、オークションサイトのイーベイ(22日)、資源のフリーポート・マクモラン(22日)、コーヒーチェーンのスターバックス(23日)などが注目だ。

10-12月期決算は、今のところやや低調な内容と言わざるを得ない。ファクトセット社の集計では、S&P500構成銘柄の2013年第4四半期の利益成長率は昨年9月末時点で9.6%増が見込まれていたが、96社が業績下方修正を発表しており17日時点では5.9%増まで低下している。また、これまで発表された決算も予想を上回ったのは57%にとどまっており、通常より低い水準だ。2014年第1四半期は4.1%増とやや低めの成長が予想されているものの、年後半にかけて13-14%増と企業業績の急成長が見込まれている。10%を超す利益成長を前提とした予想株価収益率は15.4倍となっており、これは過去10年平均の13.9倍をやや上回るものの、概ね歴史的な平均レンジである。しかしながら、第4四半期決算の結果を受けて2014年の見通しや利益予想が下方修正されるようだと、株価の割高感が強まる可能性もある。来週にかけてピークを迎える決算の動向を慎重に見極める必要があるだろう。

経済指標関連では12月中古住宅販売件数(23日)や12月景気先行指数(23日)などの発表が予定されている。また、中国の10-12月期GDP(20日)や12月鉱工業生産(20日)の発表が予定されており、中国経済の成長鈍化ペースを見極めたいとの思惑も広がりそうだ。昨年後半から一部商品価格が反発傾向にあり、中国経済の動向次第で、資源や素材関連株が物色される可能性があるだろう。《TN》

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