新興市場見通し:上値を試す展開か、割安株の底上げの流れが続く
2014年1月18日 18:54
*18:54JST 新興市場見通し:上値を試す展開か、割安株の底上げの流れが続く
先週の新興市場は、中小型株に対する根強い物色意欲が支援材料となり、堅調な展開となった。週初こそ米雇用統計を受けた欧米株安や急速な円高進行など、外部環境の悪化を背景に換金売りが先行したものの、下値では押し目買い優勢に。とりわけ、ジャスダックの好業績銘柄を中心に、見直しの動きが強まった。一方、マザーズ指数は昨年12月高値水準で節目でもある1000ポイントが接近したことで強弱感が対立し、マザーズ市場の主力株には上値の重さも意識された。なお、週間の騰落率は、日経平均が-1.1%であったのに対して、マザーズ指数は+1.0%、日経ジャスダック平均は+1.6%だった。
個別では、エナリス<6079>が週間で約30%の大幅上昇となった。来月の東京都知事選で「脱原発」が主要争点となる可能性が高まっていることが材料視され、週末にかけて売買代金は連日で全市場トップとなった。また、省電舎<1711>やファーストエスコ<9514>、グリムス<3150>など、省エネ支援関連が軒並み急騰。その他、好決算が評価され、竹内製作<6432>やIGポート<3791>、ローツェ<6323>なども堅調だった。3Dマトリックス<7777>は、子会社が欧州における吸収性局所止血材の販売開始に必要なCEマークの指令適合について、第三者認定機関から認証を受けたと発表し急伸へ。一方、マイクロニクス<6871>は、アナリストから量子電池事業が順調に立ち上がらないリスクへの指摘が目立ち利益確定売り優勢。また、ミクシィ<2121>は、バンカメ・メリルが投資判断を最下位へと引き下げたことが嫌気され軟調だった。
今週の新興市場は、中小型株への資金流入が続く中で、上値を試す展開となりそうだ。年始以降、日経ジャスダック平均をはじめ、マザーズ指数や東証2部指数が日経平均をアウトパフォームするなど、中小型株に対する物色意欲は旺盛となっている。今週も米国企業の決算発表が相次ぐが、市場予想を下回る低調な内容となる可能性があり、外部環境の先行き不透明感が強まる場面では景気敏感系の大型株よりも、中小型株へと資金が向かいやすい地合いが続こう。また、来週からは国内企業の決算発表が本格化するため、様子見ムードが強まると消去法的に値動きの軽さを材料視した中小型株の物色が活況となることも想定される。
個別では、ジャスダック市場の主力株を中心に、好業績期待銘柄の物色が中心となりそうだ。昨年12月末以降は、マザーズ指数よりも日経ジャスダック平均の強い動きが目立っている。これは、マザーズ市場のネット関連やバイオ関連などのグロース株よりも、ジャスダック市場のバリュー株への見直しが強まっていることが背景とみられる。先週も竹内製作などの機械関連のほか、エイチワン<5989>などの自動車関連の上昇が目立っており、好業績が期待される割安株の底上げの流れが続くことになろう。
その他、23日には東京都知事選の告示が予定されており、エナリスをはじめ、再生可能エネルギー関連や省エネ支援関連などへの物色が継続する公算。また、決算発表に向けて、サイバーエージ<4751>やコロプラ<3668>など、好決算の期待されるネット関連への見直しも期待される。なお、先週はスターバックス<2712>の上昇が目立つなど、少額投資非課税制度(NISA)経由の資金が、高配当銘柄や株主優待の充実した銘柄へ一段と流入することも予想される。《TN》