【中国から探る日本株】粉ミルク業界に新たな生産認可制度、高品質の海外勢に有利か
2013年12月27日 08:01
*08:01JST 【中国から探る日本株】粉ミルク業界に新たな生産認可制度、高品質の海外勢に有利か
「食の安全」への関心が高まる中、中国政府は乳幼児用粉ミルクの新たな生産認可制度を導入する。国家食品薬品監督管理総局は25日の記者会見で、来年5月末までに審査を終える方針を明らかにした。期限までに申請を提出できなかった企業や当局の求める条件を満たしていない企業はいったん生産停止が命じられ、認可更新に向けた2年の改善猶予期間が与えられる。
今回新たに発表された生産認可制度では、原材料・包装材から生産管理、製品の分類、人員管理まで、複数の面で審査基準の厳格化が図られているという。例えば、品質の安全面では医薬品の管理規定を参考に、審査基準の引き上げが行われた。また、これまで明確な規定のなかった製品分類について、新たに月齢区分が明示された。
中国では2008年に、国内大手メーカーの粉ミルクから有害物質メラミンが相次いで検出されるという社会問題が発生。死者が出る最悪の事態へと発展した経緯があるだけに、国産品への不信感は依然として根強い。今回の基準見直しによって、一段の業界淘汰(とうた)が進むとみられる中、品質面での信頼の高い海外ブランドには有利になるとの見方が示されている。
ただ一方で、外資の台頭を警戒する中国政府は、業界再編を通じて国内メーカーを重点的に支援する方針だとの見方も浮上している。地元メディアの報道によると、中国当局は現在130社近くに上る粉ミルクメーカーを5年内に50社前後まで減らす方針。再編に参画した企業には、税制面での優遇などが行われると伝わっている。
なお、中国の粉ミルク市場における日本企業の動向としては、明治ホールディングス<2269>傘下の明治が10月に中国からの撤退を決定。一方、アサヒグループHD<2502>傘下の和光堂は、現地食品大手との合弁による中国進出が報じられている。《NT》