【木村隆のマーケット&銘柄観察】アイネットはワンストップサービスの強みを生かし史上最高決算続く

2013年12月20日 11:21

  アイネット <9600> の戻り足が力強さを増してきた。今2014年3月期の9月中間決算は、売上げが111億3500万円と前年同期比6.5%増、営業利益が8億3600万円と同25%増の増収、増益決算となった。

  ここ数年来、注力してきた「データセンタービジネス」や「クラウドサービス」が順調に伸びたこと、並びに「システム開発サービス」が順調だったことが要因。情報サービス産業の事業環境は、企業のIT利活用の意識が所有から利用へと変化し、その流れの中でクラウドサービスの利用が急激に拡大してきている。スマートフォンやタブレット端末などはクラウドサービスを利用することが前提となっており、そうした事業をワンストップで扱っている同社の展開力は大きい。

  通期の見通しについては、売上げ227億円(前期比5.2%増)、営業利益18億9000万円(同22.9%増)の好調な予想を据え置いた。後半の営業利益は10億5400万円と、前年同期比21.3%増益が見込まれている。

  現在、今後更に拡大するクラウドサービスの基盤となる、データセンターの設備拡充を進めている。10月に竣工した第2データセンター2期棟もこの一環。データセンターの拡充基盤を生かし、クラウドサービスに注力していく。クラウドサービスは同社のサーバ上にソフトウエアを配置し、顧客に利用してもらうサービスなので、ラック数にあまり依存せず、クラウドのより良いサービスを提供していけば無限とも言える成長機会が広がる。現在推進中の経営計画では2016年3月期に営業利益26億円を目指している。

  今期も史上最高の利益が見込まれているが、これが来期以降も持続することになる。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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