【編集長の視点】新規上場の日本アクアは買い気配値をアップさせ公開価格を上回る
2013年12月13日 09:42
<銘柄ウオッチ>
日本アクア <1429> (東マ)が、きょう13日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)された。公開価格は1650円、公開株式数は180万5500株となっている。寄り付きから買い物が先行し9時32分現在、公開価格を249円、15%上回る1899円買い気配と気配値を切り上げ、売り買い差し引き約33万株の買い物を集めている。業態は、住宅資材の施工・販売会社とオールドエコノミーに属し、資金吸収額も、約30億円とやや大きいが、公開価格のPERが14倍台と割安で、新興市場のIPO株として今12月期に配当実施を予定していることなどが買い評価されている。
■戸建住宅向けの断熱材の施工販売を全国展開
同社は、硬質ウレタンフォームの断熱材「アクアフォーム」の施工販売を主力事業としている。同断熱材を戸建住宅向けに自社施工部門の直接施工や認定工務店による外注施工によって吹付け・発泡施工しており、受注先は建材商社、全国展開のハウスメーカー、地域のハウスビルダー、工務店など多岐にわたる。また、付随して施工機械や原料、断熱関連の副資材、住宅機器・システムの商品販売も行っている。
核となる「アクアフォーム」は、自社開発の商標登録商品で、施工現場で原料に含まれる水を使って発泡させ、フロンを使わない環境対応製品であり、断熱材が隙間なく充填されることから気密性、吸音性、透湿性、難燃性なども実現する優れた利点を有している。事業運営は、全国39営業所による全国販売ネットを通じて、原材料の調達・販売から断熱設計、関連資材の販売・施工まで一貫したサービスを展開をしている。
■初値が公開価格を上回る「負けなし」記録は48銘柄に伸びる
今12月期業績は、売り上げ92億500万円(前期比41%増)、経常利益9億1900万円(同38%増)、純利益5億5600万円(同52%増)、1株利益111.9円、1株配当15円と予想している。
なおこのまま同社株が、公開価格を上回って初値を形成する(勝ち)と、IPO株は、昨年12月20日上場のシュッピン <3179> (東マ)以来、48銘柄で「負けなし」の記録を伸ばすことになる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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