12日の中国本土市場概況:小幅続落、年末の財政出動期待などで2200の大台はキープ

2013年12月12日 17:02


*17:02JST 12日の中国本土市場概況:小幅続落、年末の財政出動期待などで2200の大台はキープ

12日の中国本土市場は小幅続落。上海総合指数は前日比1.37ポイント安(-0.06%)の2202.80、深セン成分指数は同9.15ポイント安(-0.11%)の8400.65で取引を終えた。終始こう着感の強い展開となった。

ウエートの高い銀行や資源関連の下落が相場の重し。大手5行が今日12日、銀行間市場で総額190億元(約3200億円)の譲渡性預金(CD)を発行するため、中小銀行の利益率が圧迫されるとの懸念や銀行セクターに与える影響を見極めるムードが強まった。このほか、中国人民銀行(中央銀行)が今日買いオペを見送ったことも流動性不足懸念をやや強めた。外部環境では、前日の欧米市場が軟調だったことや、米量的緩和(QE)の早期縮小観測が警戒された。

一方、指数の下値は限定的。余っている財政予算が年末にかけて集中して使われるとの期待が支援材料となった。財政予算の余剰額は約2兆4933億元(約42兆3861億円)になるとみられ、例年では年末までに使い切るパターンが多いためだ。また、食品安全を来年の主要課題として位置付けることや、半導体産業を一段と支援するとの政府方針も関連セクターの物色手掛かりとなった。

セクター別では、ITや通信、国際貿易、小売りなどがしっかり。政府の支援拡大に対する期待が高まっているほか、国内最大のショッピングサイトタオバオ(淘宝网)が前月11日に続き、今日も大規模なバーゲンを実施していることが支援材料。一方、家電や環境関連の一角が安い。最近の上昇で買われすぎ感が強まり、利益確定売りが広がった。《KO》

関連記事

最新記事