9日の香港市場概況:続伸、米中経済指標が支援材料もイベント前で手控えムードに
2013年12月9日 17:33
*17:33JST 9日の香港市場概況:続伸、米中経済指標が支援材料もイベント前で手控えムードに
9日の香港市場では主要指数のハンセン指数が続伸となり、前日比68.07ポイント高(+0.29%)の23811.17で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同56.75ポイント高(+0.50%)の11432.92、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同17.99ポイント高(+0.39%)の4664.23だった。
ハンセン指数は終日プラス圏で推移。6日に発表された米雇用統計が市場予想より良好な内容となったことや、8日発表の中国の11月貿易統計で、輸出が市場予想を大幅に上振れたことが支援材料となった。ただ、この日の中国本土株が上げ渋ったこともあり、高寄り後には上げ幅を縮小。中国では明日以降も経済指標の発表が続くほか、来年の経済政策の基本方針を決める「中央経済工作会議」が今週中に開かれるとの観測もあり、手控えムードが強まった。
ハンセン指数の構成銘柄では、招商局国際(00144/HK)が5.49%高で値上がり率1位。中国の11月輸出統計が支援材料となった。このほか、テンセント(00700/HK)が0.52%続伸。2014年のサッカーワールドカップ(W杯)と冬季五輪について、オンライン放送権を獲得したと報じられている。
また、サンズ・チャイナ(01928/HK)や銀河娯楽(00027/HK)などカジノ銘柄が上昇。香港メディアは9日、マカオ政府がカジノ免許の追加発行に慎重な姿勢を示していると報じた。この報道を受けて、サンズ・チャイナなど既存の6社には競争圧力の緩和につながるとの見方が強まったもよう。
一方、指数ウエート最大のHSBC(00005/HK)は変わらずで取引を終了。英国のリテール事業などを分離上場させる方針と伝わっている。半面、華潤置地(01109/HK)や中国海外発展(00688/HK)など、本土系不動産株が安い。新たな不動産引き締め策が年末にも発表されるとの観測が浮上している。《KO》