リバウンドを意識した相場展開に/東京株オープニングコメント

2013年12月9日 08:30


*08:31JST リバウンドを意識した相場展開に
 9日の東京市場はリバウンドを意識した相場展開が期待されそうだ。6日に発表された11月の米雇用統計の結果を受けた米国市場の流れを引き継いでのスタートとなるが、非農業部門雇用者数が20万3千人増、失業率が7.0%へと低下し、予想を上回る改善となった。シカゴ日経225先物清算値は大証比245円高の15555円となり、日経平均はギャップ・アップから始まることになりそうだ。円相場が再び1ドル103円台に乗せてきていることも安心感につながる。

 さらに、これまでは量的緩和縮小に動くとの懸念が世界市場の波乱要因だったが、6日の米国市場では、量的緩和縮小にも対応できる経済情勢が整いつつあるとの市場反応をみせている。17-18日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和縮小に踏み切るとの思惑が強まるなか、これを織り込む流れだろう。

 また、米連邦規制当局は今週、金融機関の自己資金による投機的取引を規制する「ボルカー・ルール」の強化案を承認する見通しだ。波乱要因となる可能性はあるが、足元では早期の「ボルカー・ルール」適用決定が噂されていたほか、野村証券による欧州主要行の株価格付けの引き下げなども実施されているなか、ネガティブ・サプライズとはならないだろう。

 もっとも、13日に12月の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を迎える。既に先週の動きから早めにロールオーバーを進めているとの見方もされていたが、よりSQに絡んだ商いが中心になるようだと、物色は個人主体による中小型株や材料系の銘柄にシフトしやすい面もある。

 特にメジャーSQ通過後、海外勢はクリスマス休暇入りとなるため、来週には一気に商いが細る可能性もある。政策などをテーマとした個別対応に向かいやすい。そのほか、今来週はIPO(新規上場)が多く予定されていることもあり、好パフォーマンスが続くようだと、中小型株相場が盛り上がりをみせそうだ。《TN》

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