【木村隆のマーケット&銘柄観察】ホギメディカルはオペラマスターが成長のバネになる

2013年12月4日 12:21

  ホギメディカル <3593> の人気復活が近付いている。10月8日の5020円を安値にリバウンドを演じ、現在はその後の値固め場面。5月8日に年初来高値6660円を示現したが、その最終期日到来が接近、売り一巡からの出直り相場入りが期待できるタイミングだ。

  今2014年3月期の9月中間決算は、営業利益43億2000万円と前年同期比7%増益を確保、通期でも営業利益89億7000万円と前期比10%の増益が見込まれている。それにも関わらず、株価の反応は鈍かった。直近株価のPERは15.4倍で、決して割高ではないが、かといって割安でも無い水準で、積極的に上値買いの手口が見られないようだ。

  しかし、成長買い復活への状況は整っている。製品・物流・情報管理からなる「オペラマスター」がその原動力になる。現在、病院経営の効率化と事故防止に効果的な手段として、手術などの際に必要な衣料・電気メス・注射針など、使い捨て医療器具を予めひとまとめにパッケージ化した「キット製品」と受発注システムなどを組み合わせて提供する「オペラマスター」の拡販に注力している。

  「オペラマスター」は、病院が専用回線を通じて同社に発注し、同社が手術に必要な医療材料を組み合わせたフルキットを手術前日に納入。手術の予約・管理やコスト管理などの情報も提供する。学会・セミナー等の活動を増加、医療機関の関係者の理解が進み、9月中間決算では17件の医療機関と契約を締結した。

  オペラマスターの成長をバネに、2016年3月期には営業利益95億4000万円を目指す中期経営計画を推進中だ。先行きの見通しをプラスした、人気相場復活が期待できそう。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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