キトー Research Memo(9):2016年3月期には海外売上高比率は75%超まで拡大する計画

2013年10月7日 19:05


*19:05JST キトー Research Memo(9):2016年3月期には海外売上高比率は75%超まで拡大する計画

■中期経営計画

キトー<6409>グループは、「真のグローバルNo.1ホイストメーカー」になると言う目標を掲げ、2012年3月期から2016年3月期までの中期経営計画を発表して実行している。主な目標、施策、戦略は以下のようになっている。


●業績目標

2016年3月期に売上高58,000百万円、営業利益7,000百万円、営業利益率12.0%を目指している。地域別売上高は日本13,500百万円(2013年3月期実績比1,820百万円増)、米州15,000百万円(同4,840百万円増)、中国15,000百万円(同8,010百万円増)、アジア10,000百万円(同5,380百万円増)、欧州その他4,500百万円(同2,470百万円増)を計画しており、売上高の76.7%が海外となる計画だ。


●地域戦略

従来からの主力市場である日本と北米については、顧客との信頼関係や強固な代理店網を維持しつつ業容を拡大する。中国においては内陸部の需要を取り込むため、今後は内陸部の代理店網をさらに強化していく方針。アジアの主要市場であるタイ、インドネシア、インドでは代理店網が未整備であるため、直販体制を取る事で旺盛な需要を取り込んでいく計画だ。欧州・その他では、ドイツの現地法人を足がかりに、今後はアフリカ・その他地域に事業を展開する予定。


●製品戦略

日本および米州においては製品ラインアップを一段と強化する。一方で新しい工場が4月に稼動した韓国、7月に稼働したタイを中心としてクレーン生産能力を強化し、これに日本のエンジニアリング機能強化を加えることで、全体として「ソリューション提案力」を強化する。注力しているロープホイストでは、グローバルモデルを確立し世界展開する計画だ。


●生産戦略

生産面においては、コスト削減、リスク分散のために海外生産の拡充を行っている。具体的には、北米で一部手動製品の現地生産を開始、中国ではモーターなどクレーン製品の主要部品の現地調達を進めている。これによって顧客サービスの向上や在庫削減、さらには為替リスクや調達コストの低減を図っている。


●経営戦略

地域事業組織と機能組織とのマトリックス機能運営を導入し、戦略アクション管理と損益管理を強化してきたが、今後はこれに加えてグローバル企業として人材のグローバル化に取り組んでいく計画だ。具体的には海外役員の登用や成長が見込める地域への積極的な人員配置を進めている。また成長戦略の一環として、良い案件があればM&Aも積極的に行う予定だ。(注:上記の中期経営計画目標にはM&Aによる数値は織り込んでいない)

以上のように同社は高い経営目標を掲げ、それに向かって進んでいる。この目標を達成することは容易ではないであろうが、真のグローバル企業になるために個々の施策を着実に実行、実現していくことは必須である。数値目標を達成することは重要ではあるが、それ以上に同社自身がどう変化していくか、その点に注目したい。なお、世界的に建設投資、製造業の設備投資が底堅く推移すれば、数値の達成は充分可能であろう。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島昇)《FA》

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