【編集長の視点】オークファンはもみ合いも株式分割の権利取りで直近IPO株人気が再燃
2013年9月9日 10:40
<銘柄ウオッチ>
オークファン <3674> (東マ)は、寄り付きに580円高の1万4730円と急反発したあと、460円安と売り直されるなど前週末終値を挟んでもみ合っている。9月25日に迫った株式分割の権利付き最終日を前に権利取りの買い物と利益確定売りが交錯しているが、今9月期第3四半期(3Q)業績の順調な利益進捗率の見直しや、今週末13日に同社と同業態のネット関連のサンワカンパニー <3187> が、9月の新規株式公開(IPO)株の第1号として上場され、高人気化も予想されることから、比較感からオークファンにも直近IPO株人気が高まっている。
株式分割は、売買単位当たりの投資資金額を引き下げることにより、同社株式の流動性の向上と投資家層のいっそうの拡大を図ることを目的にしており、9月30日を基準日に1株を5株に分割する。この株式分割は、今年7月17日に発表しており、新規株式公開(IPO)された今年4月25日からわずか3カ月弱での資本政策であり、同社の株主寄りの優遇政策を如実に示している。
一方、IPO後の初決算となった今期3Q決算は、四半期決算が初開示となるため前年同期比較はないが、売り上げ5億4700万円、経常利益2億1900万円、純利益1億4000万円で着地し、IPO時の9月通期業績対比の利益進捗率は、75~72%と順調に目安の75%をほぼクリアした。主力のインターネットメディア事業で、国内外のショッピングサイトやオークションサイトの商品・価格情報を提供する「オークファン」の商品検索機能を強化したことなどからユーザー数が拡大し、ネット広告収入が順調に増加したことが要因となった。9月通期業績は、IPO時予想に変更はなく、純利益は、1億9300万円(前期比92%増)と連続の過去最高更新を見込んでいる。
株価は、公開価格2600円でIPOされ1万480円で初値をつけ上場来高値3万2350円まで12倍超の大化けとなり、全般相場と新興市場の急落が重なって同安値6990円まで突っ込んだが、株式分割と3Q好決算で3分の1戻し水準までリバウンドしてもみ合っている。来期業績の続伸観測も強まっており、株式分割の権利取りで一段の戻りにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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