注目銘柄ダイジェスト(前場):東京電力、東芝、三井住友建設など

2013年9月5日 11:33


*11:33JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):東京電力、東芝、三井住友建設など

東京電力<9501>:516円(前日比+6円)
反発。一部報道では、政府が年末までに策定する新たな「エネルギー基本計画」において、原発の活用を明記する方針を固めたことが分かったと伝わっている。電力株にとっては、原発の早期再稼働期待が改めて高まる状況にもなっている。同社にとっては、汚染水漏洩問題の広がりの影響が懸念される状況だが、ひとまずは電力株高の流れに買いが先行する格好へ。

東芝<6502>:412円(同+5円)
買い優勢。米SOX指数が2.6%高となり、8ヶ月ぶりの上昇率を記録している。韓国ハイニックスの中国工場で火災が発生、半導体の供給懸念から、需要シフトや市況上昇が連想される形となり、マイクロンやサンディスクなどが大幅に上昇へ。同社にも同様の展開が想定される格好に。また、半導体関連株は、先に発表されている7月の世界半導体売上高の拡大などもポジティブ材料視されている。

三井住友建設<1821>:85円(同+5円)
急伸。耐久性を高め100年以上使える橋の実現にメドをつけたと報じられている。橋桁の鉄筋を高い強度の繊維に代えて、サビによる劣化をなくすとしている。西日本高速道路が採用を検討しているようだ。老朽化したインフラの潜在的な更新需要が大きいと見られる中、中長期的な需要拡大が期待される展開に。

新日鉄住金<5401>:306円(同+4円)
買い先行の展開。メリルリンチ(ML)では投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に、一気に2段階格上げで、セクター内でのトップピックと評価している。目標株価も270円から360円に引き上げへ。シームレスパイプの見通し改善、中国・欧州のPMIなど経済指標の想定以上の改善、鉄鉱石市況見通しの引き上げを背景に業績予想を大幅上方修正、一転して強気に転換しているようだ。なお、「中立」から「買い」に格上げしている東京製鐵<5423>も買いが先行の展開に。

セイノーHD<9076>:1044円(同+52円)
大幅に4日続伸。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も830円から1300円に引き上げている。国内トラック業界の需給逼迫、福山通運<9075>との業務提携による利益率改善期待などは、株価に十分織り込まれていないと指摘している。なお、信用倍率は0.1倍台であり、節目の1000円を突破したことで買い戻しの動きなども強まっているもよう。

ソニーFH<8729>:1679円(同+42円)
買い先行。UBSでは投資判断を新規に「バイ」、目標株価を2300円としている。適切なリスク管理によってEVのボラティリティは抑制されており、株価のダウンサイドリスクは小さく、相対的に高めのプレミアムが正当化されると考えているもよう。セクター全体の保有契約高が減少傾向にある中で、ライフプランナーによるコンサルティングサービスで差別化、着実にシェアを拡大していることも評価と。

三井ハイテク<6966>:681円(同+46円)
買い優勢。前日に上半期の決算を発表、営業利益は12.5億円で前年同期比14.2%増となり、従来計画の8億円を上回る着地となった。つれて、通期計画を18億円から22億円に上方修正している。為替の円安効果などが上振れの背景に。第1四半期は減益決算となっていたため、素直に上振れ決算が評価される格好に。また、米国でのモーターコア製造・販売に進出するとも発表。

東邦チタニウム<5727>:778円(同+32円)
大幅続伸。航空機向けチタン合金事業で新日鉄住金<5401>と合弁展開を行うと発表、今後の業容拡大につながっていくとの期待感が先行する展開に。また、大阪チタが前日に業績予想の修正を発表、上半期営業損益は4億円の赤字から11億円の黒字に上方修正している。本業ベースでの収益上振れが連想される状況にもなっているとみられる。

カルナバイオ<4572>:90700円(同+10500円)
大幅続伸。簡易株式交換によって、ProbeX社を完全子会社化すると発表したことが材料視されている。ProbeX社が保有する、「ブラジル産ヒカリコメツキムシのルシフェラーゼを遺伝子操作で改良して得られた、検出感度が著しく高いルシフェラーゼを適切な部位で切断して利用する相補型スプリットルシフェラーゼアッセイ技術」の取得によるシナジー効果に期待感が高まっている。

オプト<2389>:987円(同+19円)
買い先行。東証1部、または2部への市場変更を発表したことが材料視されている。同時に、1株当たり15円の記念配当を実施し、期末配当を1株当たり24円とすると発表しており、株主還元策の強化を前向きに評価する動きに。なお、発行済み株式数の約7%に当たる215万株の売り出しを発表しているが、需給面への懸念は限定的となっている。

コロプラ<3668>:4515円(同+595円)
大幅続伸。スマートフォン専用クイズ&カードバトルRPG「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」が、2日に累計500万ダウンロードを突破したと発表したことが材料視されている。現在放映中のテレビCM効果が追い風となり、400万ダウンロードの達成からわずか10日間での500万ダウンロード達成となっており、人気化の高まりを前向きに評価へ。

楽天<4755>:1225円(同+26円)
しっかり。ネクシィーズの電子雑誌事業子会社ブランジスタ社への出資が伝わったことが材料視されている。ブランジスタは、タブレット端末などで閲覧できる無料の電子雑誌を発行する事業を手掛ける。楽天の旅行予約サイトとEC向けに、旅行商品を検索したり予約したりできる電子雑誌を発行しており、シナジー効果に期待感が先行へ。《KO》

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