足元で利食いに押されていた輸出関連の反発に期待/東京株オープニングコメント

2013年8月23日 08:02


*08:02JST 足元で利食いに押されていた輸出関連の反発に期待
 23日の東京市場は欧米市場の上昇が好感されよう。22日の米国株式相場では、NYダウが7営業日ぶりに反発。8月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が、4ヶ月ぶりに好不況の節目となる50を上回ったことが好感された。また、ユーロ圏製造業PMIは51.3と、市場予想(50.9)を上回った。ナスダックではシステム障害があったが、大きな混乱にはならなかったようである。

 この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大証比225円高の13575円となり、日経平均はこれにサヤ寄せするギャップ・アップからのスタートとなる。

 ただし、週末要因から積極的な上値追いは限られるとみられ、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。テクニカル面では一目均衡表の転換線が上値抵抗として意識されており、同線が位置する13645円辺りがMAXといったところか。とはいえ、薄商いの状態が続いているため、先物主導によるプログラム売買の影響から大きく振れやすい点は注意しておきたいところ。円相場は1ドル98円75銭、1ユーロ131円90銭辺りと円安に振れていることも安心感につながる。

 物色の流れとしては、このところ利益確定の売りに押されていた輸出関連の反発が期待される。また、日本が初めて本格参加する環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合が22日から始まった。農業など関連銘柄へのテーマ物色が意識されよう。そのほか、22日の時点では中国製造業PMIの反応は限られたが、米国での流れもあり、改めて中国関連への見直しが強まる展開も期待されるところである。

 なお、22日のNY市場はダウ平均が66.19ドル高の14963.74、ナスダックが38.92ポイント高の3638.71。ADRの日本株はトヨタ<7203>、三井住友<8316>、キヤノン<7751>、ブリヂストン<5108>、コマツ<6301>、ソニー<6758>、京セラ<6971>など、対東証比較(1ドル98.75円換算)で全般堅調だった。《TN》

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