概況からBRICsを知ろう~中国本土市場は小反発、政府の景気てこ入れ姿勢が支援材料
2013年8月22日 09:52
*09:52JST 概況からBRICsを知ろう~中国本土市場は小反発、政府の景気てこ入れ姿勢が支援材料
【ブラジル】ボベスパ指数 50405.20 -0.20%
昨日21日のブラジル市場は続落。主要指標のボベスパ指数は前日比101.82ポイント安(-0.20%)の50405.20で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは30、値下がり39、変わらず2と売りが優勢。セクター別では、消費財やヘルスケアが売られた半面、石油・ガスや公益が高い。
後半に上げ幅を拡大させる場面もあったが、その勢いは続かなかった。通貨レアルが対米ドル為替レートで大幅に下落したことを受け、輸入インフレ懸念が高まった。トレーダーの間では、ブラジル中央銀行が8月27-28日に開催する金融政策決定会合で、追加利上げに踏み切るとの見方が広がっている。また、8月のインフレ率が前月から加速したことも逆風に。ブラジル地理統計資料院(IBGE)は21日、8月の拡大消費者物価指数(IPCA-15)が前月比で0.16%に加速し、前月の0.07%を上回ったと発表。市場予想は0.15%だった。
【ロシア】MICEX指数 1376.60 -0.05%
21日のロシア市場は小幅続落。主要指標のMICEX指数は前日比0.68ポイント安(-0.05%)の1376.60で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり25、値下がり25と売り買いがきっ抗となった。
朝方は上値を追う展開を示したが、その後は利益確定売りに押された。NY原油先物が続落したことがウエートの高い資源関連の売り手がかり。また、米国の量的緩和が早期に縮小されるとの根強い懸念や、通貨ルーブルの対米ドル為替レートが反落したことなども、ロシアからの資金流出懸念を強めた。
【インド】SENSEX指数 17905.91 -1.86%
21日のインドSENSEX指数は4営業日続落。前半はしっかりと推移。米長期金利の低下に加え、インド準備銀行(中央銀行)が流動性引き締めを一部緩和したことが好感された。同行は20日、今月23日から公開市場で長期債800億ルピー(約1200億円)相当を購入し、市場に資金を供給する計画を発表した。ただ、外国為替市場では通貨ルピーが下げ止まらず、この日も対米ドルでの過去最安値を更新。株式相場も為替の動きにつれて欧州時間以降に下げ幅を拡げた。
【中国本土】上海総合指数 2072.96 +0.02%
21日の上海総合指数は小反発。中国政府が景気てこ入れの姿勢を鮮明にしていることが支援材料。現地メディアによると、政府は直近1カ月で8項目の政策を発表した。また、中国人民銀行(中央銀行)が9月末にも預金準備率を引き下げるとの観測が一部で浮上した。ただ、米量的緩和の早期縮小観測を受けて新興国からの資金巻き戻しが懸念される中、積極的に買い進む動きは見られず。指数は前日終値近辺でのもみ合いが続いた。《FA》