NYの視点:危険な9月
2013年8月21日 07:02
*07:02JST NYの視点:危険な9月
9月は前途多難の月である。その理由は主に4つある。まず、第一に米FRBが9月の17-18日に開催を予定している連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入策の縮小を決定する可能性が高いと見られていること。思惑を受け、特に新興市場が崩れた。今までこのイージーマネーをあてにした投資家がリスク資産への投資を進めたため、高成長、高金利として新興諸国に多くの投資資金が流れていた。しかし、ここに来て、投資資金源となっていたイージーマネーがなくなることになり、資本は急激に新興諸国から撤退している。資本の急速な流出は脆弱な新興諸国に大きな打撃となる。90年代のアジア通貨危機のような事態になると、最終的に主要諸国にまでも影響が及ぶことが懸念材料となる。
第2に、年間を通し、株式相場が最も下落する確率が高い月であること。第3に9月22日に予定されているドイツの総選挙が挙げられる。メルケル現首相が3期続投を目指す。キリスト民主党(CDU)の主な対立候補は独野党・社会民主党(SPD)のペール・シュタインブリュック首相候補(前財務相)。世論調査によると、メルケル首相が有利となっている。しかし、よりリベラルなSPDとの連立政権を強いられる可能性も指摘されている。ただ、ドイツ政権に中道左派のが関わることはかえってユーロ圏の団結を助けるとの見方もある。
最後に、米国の財政協議が過熱すること。議会が夏季休暇を終え、協議を再開する。米国政府の会計年度末である9月30日には資金の満期がくる。つまり、予算案が承認されない限り、政府が閉鎖する可能性も除外できない。
長期的な円の下落基調は変らないものの、9月相場への警戒感に加え、アジア通貨危機再燃への警戒感に、9月の円売りが控えられる可能性がある。《KO》