【アナリスト水田雅展の銘柄分析】うかい上放れの気配、高額消費の伸びが追い風
2013年8月19日 09:14
高級料理店うかい<7621>(JQS)の株価はボックス展開だが、上放れの気配を強めている。「週末・終足」では、1700円を挟んだモミ合いが5月から継続している。値高額消費の伸びが追い風であり、通期業績上振れ期待も支援材料だろう。
飲食事業(高級和食・洋食店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。新たな成長ステージに向けた戦略として、サービス力向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の多面展開、和食店のお土産品強化、新業態の出店、海外企業との業務提携などを加速している。海外では、台湾・高雄市のFIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結した。実質的な海外初出店となる。
■第1四半期は前年同期比4.8%増収、営業利益41.4%増益
8月9日に発表した今期(14年3月期)第1四半期の業績(非連結)は、前年同期比4.8%増収、同41.4%営業増益、同59.3%経常増益、同56.0%最終増益だった。主力の飲食事業では和食が同3.2%増収、洋食が都心店の好調などで同9.6%増収と伸びた。
通期の見通しについては前回予想を据え置き、売上高が前期比1.0%増の118億09百万円、営業利益が同5.6%増の4億01百万円、経常利益が同60.8%増の3億42百万円、純利益が同61.2%増の2億76百万円としている。サービス力向上に向けた人件費増加などで営業利益は小幅増益の見込みだが、通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.8%、営業利益が36.4%、経常利益が38.0%、純利益が19.9%と高水準である。通期上振れの可能性があるだろう。
■月次売上は好調続く、客単価アップ
飲食事業の月次売上高(前年比、速報値)を見ると、全店ベース(既存店も同じ)で13年4月102.3%、5月108.4%、6月107.8%、そして7月102.9%である。7月は極端な猛暑などの影響もあって来客数が99.2%にとどまったが、客単価が103.7%で4月以降では最も高い伸びとなった。夏のボーナス増加などで高額消費が追い風となっているようだ。
なお青山財産ネットワークス(旧船井財産コンサルタンツ)<8929>との資本提携解消に伴い、同社が保有する当社株式の一部を自己株式として取得する件については、7月23日に市場外の相対取引で36万9134株を取得して終了した。
株価の動きを見ると、6月6日と7日に1600円まで調整する場面があったが、5月以降は概ね1650円~1750円近辺のレンジでボックス展開のようだ。ただし7月29日に1738円、8月16日に1740円まで上伸する場面があり、上放れの気配を強めている。
8月16日の終値1697円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS55円91銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績のBPS809円98銭で算出)は2.1倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。きっかけ次第で上放れの動きを強め、3月の年初来高値1808円を試す可能性があるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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