日本株見通し: ギャップ・アップのスタートへ、相次ぐ増資の動きには注意

2013年7月9日 08:01


*08:01JST 日本株見通し: ギャップ・アップのスタートへ、相次ぐ増資の動きには注意

9日の東京市場は買い先行の展開になろう。8日の米国株式相場は、今週から本格化する4-6月期決算への期待から、NYダウは3営業日続伸となった。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大証比210円高の14310円となり、日経平均はこれにサヤ寄せする格好からのギャップ・アップが予想される。

8日の日経平均は後場に入り下げ幅を拡大したが、この下落部分は吸収することになりそうである。取引終了後にアルミ大手アルコアが発表した4-6月期の利益が市場コンセンサスを上回ったことも材料視される。

一方、買い一巡後はこう着感の強い展開か。米国は5日発表の雇用統計の結果を受けてFRBが早期に金融緩和の縮小を始めるとの観測が強まっている。8日の強い動きを見る限りでは、織り込まれてきている感はある。しかし、10日に予定されているFOMC議事録の内容を見極めたいとする手控えムードも高まりそうである。

そのほか、米インテルはアナリストによる投資判断引き下げを受けて下落。この流れから、テクノロジー株が弱含みの展開となっている。円相場は1ドル100円80銭辺りと、やや円安が一服している。さらに、相次ぐ増資の動きも需給面での重しとなる可能性がありそうだ。そのため、買い一巡後は次第に上げ幅を縮めるなか、物色は個人主体による材料系の銘柄にシフトしやすいだろう。《TN》

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