【狙い場・買い場】東洋機械は減益予想業績織り込み倍返し波動再現を期待し値ごろ株妙味発揮

2013年6月20日 12:00

  東洋機械金属 <6210> (大1)は、今3月期業績の減益転換予想を嫌って223円安値まで調整したが、1月の年初来安値209円、4月の216円を前に踏み止まっており、織り込み済みとして低位値ごろ株妙味を発揮し、割り負け株買いが増勢となる展開が想定される。前期業績でも、下方修正のたびに下値を探ったが、その安値後には、下げ幅の倍返しを演じて下値を切り上げており、再現思惑も強まろう。

  同社の業績は、前3月期業績を第2四半期累計業績については2回上方修正したものの、3月通期業績を2回下方修正した。世界的な景気低迷で中国でのIT・電子機器関連が低調に推移、回復基調にある国内・海外の自動車関連の設備投資ではカバーできないとして下方修正した。株価は、この下方修正で170円安値、209円安値と下ぶれたが、その後はそれぞれ222円、259円と倍返しとなる高値まで切り返した。結局、前期業績は、円高是正による海外需要の増加などを要因に、決算発表とともに上方修正して着地、経常利益は、12億2900万円(前々期比27%増)と減益転換予想が増益転換しており、株価の倍返しは、これを先取りしたことになった。

  今期業績は、売り上げ200億円(前期比2%増)、経常利益9億円(同26%減)、純利益7億円(同20%減)と減益転換が予想されている。円高修正で輸出環境が好転し国内設備投資需要が持ち直し、米国や東南アジア向けの需要も堅調に推移、製品コストの低減や生産性向上も推進するとしているが、電気料金の値上げや原材料価格の上昇などのコスト面で不安が続くとして慎重に予想したものである。前期業績も期初の減益転換予想が、連続増益で着地しており、決算を締めた段階でプラス展開する可能性に期待をつなぐものである。

  実際にこの今期の減益転換予想で、株価は、いったん236円安値まで下ぶれたが、前期業績推移の再現を期待して即、反発、年初来高値285円まで倍返しを演じた。ただ高値後は、全般相場の急落の波及で反発幅を上回る調整となった。PERは7倍台、PBRは0.5倍と大きく割り負けており、低位値ごろ株妙味も加わり年初来高値奪回に再チャレンジしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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