後場に注目すべき3つのポイント~FOMCを控え利益確定売りで上げ幅縮小

2013年6月19日 12:19


*12:19JST 後場に注目すべき3つのポイント~FOMCを控え利益確定売りで上げ幅縮小

19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・想定内のこう着、FOMCへは楽観視せず
・ドル・円は95円24銭付近、短期筋などのドル売り観測
・海運株など上ヒゲをつける銘柄が目立つ、短期資金の逃げ足は速い

■想定内のこう着、FOMCへは楽観視せず

日経平均は反発。162.69円高の13169.97円(出来高概算15億1000万株)で前場の取引を終えた。18日の米国株式市場でNYダウが大幅に続伸したこと、為替市場で円相場が円安に振れていることを受けて買いが先行。寄付き直後には一時13296.62円と13300円に迫る局面もみられた。

米国では連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和縮小の可能性は低いとの見方から大幅に上昇した。しかし、楽観視は出来ないとの見方もあってか、買い一巡後はこう着感の強い展開に。前引けにかけては利益確定の流れが次第に強まり、じりじりと上げ幅を縮めている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり1178に対して値下がり428、変わらず98と、値上がり数が全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇しているが、小型株指数の伸び悩みが目立つ。セクターでは、海運が上昇率トップ。鉄鋼、保険、卸売、情報通信などが強い。

日経平均は買い一巡後、こう着感の強い展開となった。テクニカル面では一目均衡表の雲下限を突破し、その後は雲下限レベルでの攻防となっており、想定内の値動きであろう。今晩のFOMCでのバーナンキ議長会見を控えているため、積極的に上値追いの流れにはなりづらいであろう。

また、足元で強い値動きをみせていたソニー<6758>、群栄化<4229>などが朝方から利益確定の流れが先行するなど、重要イベントを前に利益確保の動きもみられている。日経平均は大幅上昇となっているが、比較的投資家はFOMCに対して楽観視していないことがうかがえる。材料系の銘柄などは短期資金中心で値動きが荒くなりそうだが、イレギュラー的な調整ともなれば、冷静な押し目拾いもありそうだ。

■ドル・円は95円24銭付近、短期筋などのドル売り観測

ドル・円は95円24銭付近で推移。短期筋などのドル売りが観測されたが、まとまった規模ではなく、ポジション調整に絡んだ動きではないかとみられている。95円付近と96円付近には短期筋などの売買オーダーが置かれており、短期的な取引レンジを形成している。

■今後のポイント

・日経平均株価の上昇→リスク選好的な円売り・ドル買いを促す一因に
・米FOMC会合の結果判明を待つ状況→日中における為替取引はやや閑散となる可能性

12時16分時点のドル・円は95円24銭、ユーロ・円は127円53銭、ポンド・円は148円82銭、豪ドル・円は90円23銭付近で推移。上海総合指数は、2128.01(前日比-1.45%)で推移している。

■後場のチェック銘柄

・米FOMCを控え日経平均は利益確定売りで上げ幅縮小
・海運株など上ヒゲをつける銘柄が目立つ、短期資金の逃げ足は速い
・一旦は内需・ディフェンシブに資金シフトの可能性も

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>

14:30 百貨店売上高(全国、東京地区5月、日本百貨店協会)《KO》

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