「普通」が一番!?
2013年6月17日 18:22
*18:22JST 「普通」が一番!?
「東京チカラめし」が「普通」の牛丼を発売している。
「金の蔵」などの居酒屋チェーンの経営で知られる三光マーケティングフーズ<2762>が、2011年から「焼き牛丼」という新たな牛丼の販売を始めたのが「東京チカラめし」だ。
煮るのではなく焼いた牛肉を乗せるという珍しさから人気が出て、首都圏を中心にドミナント出店し2年弱で100を超える店舗を出店している。
しかし、昨秋から出店ペースは急速に鈍り、13年6月1日現在の店舗数は132店にとどまっている。
その「東京チカラめし」が、2013年春から新規オープン店で「普通」の牛丼の販売を始めたらしい。値段は並290円。吉野家などの牛丼御三家とほぼ同じ価格設定になっている。
同社が今年5月10日に発表した13年6月期第3四半期決算(12年7月-13年3月)によると、売上高は前期比1.9%増の196億円を確保したが、営業利益は同89.1%減の1.8億円と大幅な減益、最終損益は1.5億円の赤字となった。また、通期の業績予想も2度目の下方修正をした。
三光マーケティングフーズでは、この下方修正の理由を居酒屋業態の売上高低迷、東京チカラめしの新規出店数が計画を下回る見込になったこと、および牛肉、米などの原材料価格が当初見込より高止まり傾向にあることとしている。
「普通」の牛丼の販売はあくまで「実験段階」とのことだが、この業績低迷を打破するために、やむを得ず調理が簡単で提供時間がかからない「普通」の牛丼に足並みを揃えて競争することにしたのだろうか。
やはり日本人は普通が好きなのだろうか。《YU》