日本株見通し:メジャーSQを通過、先物主導の荒い動きは収束へ
2013年6月17日 08:03
*08:03JST 日本株見通し:メジャーSQを通過、先物主導の荒い動きは収束へ
17日の東京市場は、米株安の流れを受けて幅広い銘柄に売りが先行することになろう。14日の米国株式相場は、国際通貨基金(IMF)が米国の2014年経済成長見通しを引き下げたことが嫌気され、NYダウは100ドル超の下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大証比255円安の12515円となり、日経平均はこれにサヤ寄せする格好での、ギャップ・ダウンから始まることになる。
一方、日経平均は先週までの下げで、月足ベースの一目均衡表の雲上限を一時割り込んだほか、日銀の異次元緩和策発表後の上昇部分を帳消しにしており、値幅調整は完了している。あとは各国金融市場の落ち着きを見極めながらの相場展開となるが、まずは、メジャーSQが通過したことにより、先物主導の荒い動きは次第に落ち着くとみられる。
また、今週は17、18日に主要8カ国(G8)首脳会議、18、19日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、21日に黒田日銀総裁講演、EU財務相会合が予定されている。バーナンキ米FRB議長が会見で現在の金融政策を維持するとの見解を示すようならば、FOMC通過によって一先ず落ち着きを取り戻してくる可能性がある。
そのほか、日銀はREITの買い入れを拡大する構えと伝えられている。一定の購入ペースを続けるようだが、今後の購入余地が乏しいとの見方から相場下落の要因の一つだっただけに、下支えとして意識されよう。
物色の流れとしては、オーバーナイトのポジションは取りづらく、材料株での短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。安倍首相は、東欧4カ国との初の首脳会合で日本の原子力発電所を売り込む「トップセールス」を展開しており、原発関連に関心が集まりそうだ。《TN》