フランス映画祭2013が6月に開催 - 巨匠ゴダール、トリュフォーに愛された女優ナタリー・バイも来日
2013年4月29日 15:20
「フランス映画祭2013」が、2013年6月21日(金)から6月24日(月)までの4日間、有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇(東京会場)で開催される。今年の団長は、フランソワ・トリュフォーやジャン=リュック・ゴダールなどの巨匠たちに愛された女優、ナタリー・バイに決定。自身の出演作『わたしはロランス』(監督:グザヴィエ・ドラン、配給:アップリンク)とともに来日する。
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昨年20周年を迎えたフランス映画祭。そのオープニングを飾った映画「最強のふたり」は、劇場公開で大ヒットを記録した。今年もフランスからの話題作や最新作を、出演俳優や監督など豪華ゲストを迎えて上映する。
今回のオープニング作品は、フランソワ・オゾン監督の「In the House」(英題)。第37回トロント国際映画祭で、国際映画批評家連盟賞を受賞したフランソワ・オゾンの、スリリングな最新作だ。
また、フランス映画祭では初となる、クラシック作品も上映。上映作品は、「シェルブールの雨傘」でカンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝いた、ジャック・ドゥミ監督のデビュー作「ローラ」(アヌーク・エーメ主演)のデジタル修復完全版。
「ローラ」は、オリジナルのネガが1970年頃火災にて焼失。その後英国で見つかったインターネガをもとに、2000年、ニュープリントを作成・リバイバル上映したが、いくつかのシーンは淡すぎたり、ニュアンスを欠くものであった。そこで、仏米の団体が協力し、2012年にデジタル修復完全版が完成。新しくデジタル素材に生まれ変わり、今回のフランス映画祭2013にて、日本初披露となる。
大掛かりな修復を経て上映される、貴重な一本。甘く切ない恋の物語を、軽やかにみずみずしく描き出すドゥミの演出は、どこか晴れ晴れとしない梅雨時の気分を吹き飛ばしてくれそうだ。
【オープニング作品】
「In the House」(英題)
高校の国語教師ジェルマンは、生徒クロードの書く才気あふれる文章に心をつかまれる。 あるクラスメイトとその家族を皮肉な視点で綴ったものだったが、文筆家としての才能を 感じ取ったジェルマンは、クロードに小説の書 き方を 手ほどきしていく。やがて才能を開花させたクロードは、書く内容を次第にエスカレートさせていくが・・・。
監督:フランソワ・オゾン
出演:ファブリス・ルキーニ、クリスティン・スコット・トーマス、エマニュエル・セニエ、ドゥニ・メノーシェ、エルンスト・ウン ハウワー
2012年/フランス/105分/ビスタ/5.1ch/配給:キノフィルムズ
コピーライト
©2012 Mandarin Cinéma - Mars Films - France 2 Cinéma – Foz
2013年秋、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ他全国順次公開
【クラシック作品上映について】
「ローラ」*デジタル修復完全版
港町ナントでの生活に退屈していた青年ロランは、幼なじみのローラに10年ぶりに 再会する。ロランは彼女への愛に気づいて生きる希望を抱くものの、ローラは7年前に 街を去った恋人ミシェルを忘れられない。クラシックやミシェル・ルグランの音楽に のせておくる、ドゥミの長編処女作。
監督・脚本:ジャック・ドゥミ
出演:アヌーク・エーメ、マルク・ミシェル、ジャック・アルダン、アラン・スコット、エリナ・ラブールデット
1961年/フランス/85分/DCP/白黒/モノラル/1:2.35/
コピーライト
© 2012 CinéTamaris-Fondation Groupama Gan–Fondation Technicolor
*この映画はグルーパマ・ガン映画財団と映画文化遺産のためのテクニカラー財団により修復されたもの。