【編集長の視点】日立工機は連日の高値、決算発表を境に業界株価レースは熾烈化で割り負け訂正
2013年4月11日 10:01
<マーケットトーク>
日立工機 <6581> は、14円高の830円と7営業日続伸し、連日の年初来高値更新となっている。目下集計中で今年4月25日に発表を予定している前2013年3月期の第3四半期(3Q)の伸び悩み業績で悪材料出尽くし感を強め、円高修正が進んだことで下げ過ぎ訂正が続いているもので、電動工具で同業他社のマキタ <6586> が、快調に年初来高値を追っていることへの比較感も働き、サヤ寄せ思惑も高まっている。
同社とマキタの株価は、2006年の上場来高値が、同社が2460円、マキタが5920円(2007年)ともともとギャップがあった。ただこのギャップは、昨年高値がそれぞれ780円、3980円とさらに広がった。これは日立工の前期業績が、昨年10月に下方修正され、その後の3Q決算も不調だったのに対して、マキタは、昨年7月に下方修正したものを早くも同10月、今年1月と2回も上方修正するなど対照的な業績推移となったことが要因となっている。きょう11日のマキタの株価は、350円高の5390円と7営業日続伸、日立工機以上の上昇率で連日の年初来高値更新となっている。
このため、両社の今後の2014年3月期業績が、円安修正、世界的な景気回復でさらに続伸することをテコに、両社株価を比較、キャッチアップへの思惑を強めることも期待されることになる。「アベノミクス」効果で株価の上方シフトはほぼ間違いないとして、割り負け株の株価訂正が進む展開である。
決算発表をキッカケに、この両社のように同じ業界で、株価レースが熾烈化、サヤ寄せが予想されるケースが頻出することは、想定範囲内となる。証券株では、業界トップの野村ホールディングス <8604> が、連日の年初来高値更新となっているが、なお大和証券グループ本社 <8601> より下サヤにあり、重電株では、日立製作所 <6501> と東芝 <6502> の株価が連日、年初来高値を更新しているが600円台と500円台でなお株価ギャップがあり、自動車株では、トヨタ自動車 <7203> とホンダ <7267> も、ともに年初来高値にあるが、なお株価水準には1500円幅の開きがあり、適正株価格差がどの程度かとの議論も起こりそうである。
デフレ経済下では「勝ち組」、「負け組」の2極化を余儀なくされたが、「アベノミクス」経済下では、「全員勝ち組」化も期待されるところで、株価サヤ寄せを先取りする投資スタンスも一考余地がありそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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