【狙い場・買い場】プロネクサスは好利回りに照準、優待でも注目

2013年3月21日 11:24

  プロネクサス <7893> は、日経平均株価が続急伸する活況相場下で、敢えてインカムゲイン(配当利回り)を狙う限定株として要注目である。キャピタルゲイン(値上がり益)狙いはなお時期尚早ということであり、ということは、仕込み場面は、限定的となる。今年3月11日につけた昨年来高値653円までがこの仕込み限界で、これ以上の深追いを避ければ、配当利回りは、株主優待込みで4.2%となる。3月期末に向けまずこの配当権利を確定させるのが最優先で、値幅対応は、それ以降の金融・証券市場情勢次第ということになる。

  同社の株主優待制度は、100株以上を保有の株主に1000円相当のクオカード、1000株以上を保有の株主に3000円相当のクオカードを贈呈する内容となっている。昨年来高値水準で同社株を100株を取得しても、この優待制度だけで配当利回りは1.5%と東証1部全銘柄の予想配当利回り1.7%に遜色はない。しかも同社の今3月期配当は、18円(前期実績17円)へ増配が予想されている。この増配を加えると、配当利回りは、4.2%に高まることになり、インカムゲイン狙いの妙味株となる。

  ただ同社の配当は、2011年3月期までは年間22円の高配当を安定継続していた。それが前3月期に17円に減配し、今期は18円に復元増配するものである。前期の減配は、証券・金融商品のディスクロージャー印刷の大手として、上場会社数の減少、大型ファイナンス案件の縮小、制度改正に伴う目論見書の簡素化などによりディスクロージャー関連製品の需要が減少する逆風下で、それまでの22円配当の配当総額が、2011年3月期業績の大きな落ち込みで純利益を上回り、連結配当性向を30%以上とする同社の配当政策からカイ離するとして減配したものである。その後、当初は年間16円としていたのを期末配当を8円から9円に引き上げ17円とした。

  この期末配当増配は、同社が強みを持つ不動産投信(REIT)関連で新規公開(IPO)がようやく再開され、公募増資なども再活発化したことなどで、業績が期初予想を上ぶれて着地したことによるものである。このREITは、安倍内閣による日本再生戦略でも、さらに資産規模が拡大され、2020年には倍増が目標とされているだけに、同社業績には追い風となる。今期純利益は、10億8000万円(前期比1%増)と予想されているが、来期以降はさらに好転、連続増配期待も高まる。

  株価は、日立ハイテクノロジーズ <8036> の企業情報データベースを買収した昨年12月から底上げ転換を鮮明化し、昨年来高値まで36%高した。PERは17倍台、PBRは1倍ソコソコと割安であるが、配当狙いから値幅取りに方向転換するのは、来期業績・配当の動向次第とするのが無難で、深追いは慎みたい。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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