【株式評論家の視点】東京急行電鉄は相互乗り入れ、渋谷再開発など、上昇スケール大きい

2013年3月21日 11:14

  東京急行電鉄 <9005> がゆるぎない上昇波動を描いている。2月15日の499円を起点に上昇相場を鮮明にしてきたが、途中全体相場が波乱に見舞われても、それを押し返してしまう強さを見せ付けている。

  東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が3月16日から始まった。副都心線は西武池袋線、東武東上線とそれぞれ相互乗り入れ済み。埼玉県西南部から都内の池袋、渋谷経由で横浜方面まで乗り換えなしで結ぶ首都圏の新たな鉄道ネットワークが完成する。会社側の試算では副都心線の利用者数は1日当たり33万人から44万人に増えると見られ、新たな顧客層を獲得できる見込み。

  そうした輸送人員の増加を渋谷で吸収するための再開発も加速する。その嚆矢となったのが今年4月に開業した複合施設「渋谷ヒカリエ」。年間目標来館客数1400万人を昨年12月4日にクリアーし、既に渋谷のシンボルになっている。東横線の渋谷駅地下化に伴い、今後は地上部分の跡地にオフィスや店舗、ホテルが入る地上33階建てのビルが17年度にオープンするほか、再開発ビルが5棟次々と誕生する計画にある。今回の再開発は渋谷エリア始まって以来となる大再開発で、渋谷が文化の発信拠点として大きくアピールしていくものと見られている。

  電鉄株は沿線の土地開発を行っていることから過去には含み資産株として評価されてきたが、今回は。都心の渋谷再開発で所有する土地が膨大な含みを積み上げるという、新たな角度で評価されている。先行投資負担が一巡する「渋谷ヒカリエ」の収益寄与により、来2013年3月期以降業績向上が鮮明化する見通しにある。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【話題】どこまで上がるNYダウ・グレートローテーション背景に1万5000ドル(2013/03/17)
【株式評論家の視点】大日本塗料は多面的な評価を獲得へ、力強いもみ合い相場へ(2013/03/18)
急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)

関連記事

最新記事