【編集長の視点】ヨコレイは高値更新から7年ぶり4ケタ奪回も意識、1Q好決算を見直しTPP関連株人気もオン

2013年3月21日 09:43

<銘柄ウオッチ>

  ヨコレイ(横浜冷凍) <2874> は、今年2月12日に開示した今9月期第1四半期(1Q)の好決算を手掛かりに割り負け訂正買いが膨らみ昨年来高値894円まで4割高したが、安倍首相のTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加表明に伴う冷凍倉庫の貨物取扱量増加の関連思惑や、倉庫株全般に広がっている含み資産株人気も波及して、さらに上値追いが期待される。昨年来高値は、5年5カ月の高値とこれまでの上値フシを払っており、さらに上値目標としては、7年ぶりに1000円大台を回復、1株純資産1068円水準の2006年5月高値1065円が意識されよう。

  1Q業績は、前年同期比5%減収、13%経常増益、20%純益増益と増益転換し、期初予想の今期第2四半期(2Q)累計業績対比の利益進捗率も、86~99%と目安の50%を大きく上回って好調に推移した。冷蔵倉庫事業では、前期から在庫量が高水準を維持し、前期スタートの物流アウトソーシングサービスが軌道に乗り、冷凍商品の増加で入庫量が前年同期比0.5%増、出荷取扱量が7.0%増、平均保管在庫量が10.3%増と伸び、前期にフル稼働したタイ子会社のワンノイ物流センターも好調を持続して増収増益となり、食品販売事業も、前期に発生した水産物の相場下落が落ち着き、畜産物でも前年同期に低迷したチキン相場が、回復してきたことなどが寄与した。

  2Q累計・9月通期業績は期初予想を据え置いたが、通期純利益は、前期計上の事業所閉鎖損失や食品販売事業の在庫評価損などが一巡し17億円(前期比8.5倍)とV字回復を見込んでいる。なお今年3月15日発売の東洋経済四季報春号では、会社予想は保守的として今期通期純利益を23億円と観測しており、上ぶれ期待も高まってくる。

  株価は、1Q好決算発表から連続陽線で250円高し、PERは26倍台と市場平均を上回るが、PBRは0.8倍と割り負けており、かつての含み資産株相場では上場来高値2670円まで買い進まれた高値実績も連想され、なお上値評価をサポートしよう(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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