【アナリストの眼】大和小田急建設は補修・更新工事、耐震化工事などが本格化、株価調整一巡
2013年3月21日 09:43
<業績&株価分析>
中堅ゼネコンの大和小田急建設 <1834> に注目したい。株価は高値圏から急反落したが、足元では調整一巡して出直り感を強めている。
今期(13年3月期)連結業績見通しは、1月31日に減額修正して売上高が前期比1.5%増の632億円、営業利益が同81.8%減の50百万円、経常利益が同95.7%減の10百万円、純利益が3億80百万円の赤字としている。販売用不動産の売却時期が遅れること、人件費や資材価格の上昇で工事採算が悪化することに加えて、純利益については資機材関連の評価損計上も影響する模様だ。
ただし、大和ハウス工業 <1925> や小田急電鉄 <9007> の案件を中心として手持ち工事は増加している模様であり、来期(14年3月期)については、公共投資増加に伴う老朽化インフラの補修・更新工事、建物や鉄道設備関連の耐震化工事などが本格化することが予想され、収益改善が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、公共投資増加を支援材料として1月10日の258円まで急騰した後、反落して2月15日の191円まで調整した。今期業績見通しの減額修正も嫌気されたようだ。ただし足元では220円近辺まで戻している。調整一巡して出直り態勢のようだ。3月19日の終値215円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS521円84銭で算出)は0.4倍近辺となる。
日足チャートで見ると、一旦割り込んだ25日移動平均線を回復して調整一巡感を強めている。また週足チャートで見ると、13週移動平均線近辺から反発して水準を切り上げている。サポートラインを確認して出直る形だろう。公共投資増加の恩恵が本格化する来期業績に対する期待感があり、高値圏へ回帰して1月の高値を試す可能性がありそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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