【アナリストの眼】ファッション専門店のセキド、家電店舗全店閉鎖終了、来期に期待

2013年1月28日 09:46

<業績&株価分析>

  セキド <9878> (東2)は家電店舗販売事業から撤退し、ファッション専門店事業に経営資源を集中して収益構造改善を進めている。12月28日に今期(13年2月期)第3四半期累計(2月21日~11月20日)の業績、希望退職者募集の結果、そして事業撤退損失の概要を発表している。

  第3四半期累計(非連結)は、売上高が前年同期比15.1%減の108億16百万円、営業利益が4億55百万円の赤字(前年同期は5億53百万円の赤字)、経常利益が4億40百万円の赤字(同5億87百万円の赤字)、純利益が9億45百万円の赤字(同6億97百万円の赤字)だった。10月14日に家電販売の全店舗閉店を完了して大幅減収だが、営業赤字幅は縮小した。また特別損失には、家電店舗販売事業撤退に伴う商品評価損、減損損失、希望退職者確定に伴う割増退職金、その他の事業撤退損失などを計上している。

  通期業績見通しについては未定とし、3月上旬を目途に店舗資産関連の撤退損失が確定次第、速やかに修正見通しを公表するとしている。今期は特別損失計上で最終赤字が膨らむが、不採算事業からの撤退で来期(14年2月期)の営業損益改善が期待されるだろう。なお希望退職に伴う固定費削減効果は年間約2億円の模様だ。

  株価の動きを見ると、70円割れ水準での下値固めを完了し、徐々に水準を切り上げている。1月11日には84円まで戻す場面があり、足元も概ね80円近辺で推移している。特別損失計上による今期最終赤字見通しを織り込み、不採算事業からの撤退で来期以降の収益改善を睨んだ動きだろう。

  日足チャートで見ると、25日移動平均線をサポートラインとして水準を切り上げ、強基調への転換を鮮明にしてきた。また週足チャートで見ても、26週移動平均線を回復して上伸し、トレンド好転の動きを見せている。通期修正見通しが公表されれば、来期の収益改善への期待感で動意付く可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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