【編集長の視点】ブロッコリーの急伸が物語る、上方修正に増配伴えば「鬼に金棒」
2013年1月11日 10:40
<マーケットトーク>
ブロッコリー <2706> (JQS)は、46円高の195円と急続伸し、昨年4月につけた昨年来高値168円を更新している。前日10日大引け後に今2月期第3四半期決算の開示とともに、2月通期業績の3回目の上方修正と未定としていた記念配当3.5円と発表、年間配当を5.5円(前期実績3.5円)に増配することから、極低位値ごろ割安株買いが増勢となっている。
前日に業績の上方修正と増配を同時に発表した企業は、前日10日昼休み中に発表したクリーク・アンド・リバー社 <4763> (JQS)を含めてジェイアイエヌ <3046> (JQS)など3社に達した。クリーク・アンド・リバー社は、2500円安の4万5500円と急続落して始まっているが、前日ザラ場には昨年11月につけた昨年来高値5万3000円を更新しており、JINは、きょう11日に161円高の3140円と続急伸し、業績上方修正と増配の合わせ技は、株価材料として「鬼に金棒」となることをアピールしている。これからスタートする今後の3月期決算会社の第3四半期業績発表では、投資銘柄選別の大きなチェックポイントとなりそうだ。
これを逆方面から示唆し、ダメ押ししているのが薬王堂 <3385> (JQS)で、同社は、前日に期末配当を期初予想の40円から50円(前期実績40円)に増配したが、今2月期業績を下方修正したことが響き、株価は、130円安の1883円と売られ急続落している。
ブロッコリーの業績再々上方修正は、昨年5月に発売したゲームソフト「うたの☆プリンスさまっ♪Debut」の売り上げが好調に推移し、CD部門も、昨年7月発売の「うたの☆プリンスさまっ♪Shining All Star CD」などの2作の売り上げが、期初計画を大幅に上回り、カードゲーム部門も、昨年7月、10月に第1弾、第2弾を発売したトレーディングカードゲーム「ゼクス」シリーズの売り上げが好調に推移していることが要因となった。純利益は、10月の再上方修正のレンジ予想値(6億3000万円~6億8000万円)から7億6000万円(前期比14%増)に引き上げ、連続して過去最高を更新する。
ブロッコリーの株価は、昨年7月の1回目の上方修正で154円、10月の再上方修正で155円まで買われ、下値を切り上げてきた。PERは7倍台と超割安であり、昨年来高値168円抜けから2007年4月高値214円が次の上値フシとして意識しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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