13日東京市場、円安進行に背中を押され終値9700円台回復

2012年12月14日 11:00

 注目のFOMCの決定は、2013年1月からFRBが米国長期債を毎月450億ドルずつ買い入れ、ゼロ金利政策をインフレ率見通しが2.5%を超えない範囲で、失業率が6.5%程度で安定するまで継続するという内容。初めて失業率目標が登場し、住宅ローン担保証券を毎月400億ドル買い入れる9月のQE3より規模が大きいため、メディアでは「QE4」という言葉まで踊った。バーナンキ議長は記者会見で「数値目標は自動安定装置のように機能するだろう」と自画自賛したが、NYダウは81ドル高までいきながら引けにかけて下落し、意外にも2.99ドル安で終えた。

 しかし為替レートは朝方、ドル円は83円台前半、ユーロ円は108円台後半まで円安が進んだ。東京市場は日経平均99.74円高の9681.20円でスタートし、前場早々に日経平均は9700円台、TOPIXは800の大台にタッチ。共同通信が配信した「自公で300議席超」という選挙戦終盤情勢も日銀の追加金融緩和を期待させ円安と株価を後押しした。後場はさらに円安が進行してドル円は83円台後半、ユーロ円は109円台に乗せ、日経平均も先物買いが入って9700円台半ばまで上昇。終値は161.27円高の9742.73円で、9700円台になるのは4月5日以来8ヵ月ぶりである。売買高は27億株、売買代金は1兆4895億円と大商いになった。週前半の「寄り天、薄商い」とは正反対に、翌日のメジャーSQを意識してか尻上がりの全面高で、大型株中心に売買も活発な1日だった。

 値上がりセクターは海運、証券、電機、精密、不動産、パルプ・紙、機械などで、円安を好感した輸出関連株と自民党優勢を好感した金融緩和関連株が混在する。連騰が続くシャープは15円高で終値を250円に乗せ、売買高、売買代金1位。パナソニックは35円高で売買高3位、売買代金2位、ソニーは53円高で売買代金4位と、巨額最終赤字三兄弟が大いに買われた。売買代金3位はトヨタで、ホンダは8位。その間の5~7位は三井住友FG、三菱UFJ、 みずほFGの三大メガバンクが占めた。不動産は三井不動産、三菱地所、住友不動産の大手3社が揃って年初来高値を更新した。

 値下がりセクターは空運、医薬品、電気・ガス、陸運、食品、サービス、小売、情報・通信と内需ディフェンシブ系が揃った。ファーストリテイリングは410円高で株価を2万円台に乗せたが、ローソン、しまむら、ニトリHDは下落した。

 今日の主役は業種別騰落率ランキング2位の証券株。平均株価の上昇に連動する業種だが、追加金融緩和でもメリットを受ける。東証一部上場銘柄は全て上昇し、野村HDは14円高で売買代金8位に入り、大和証券Gは16円高。マネックスG、カブドットコム証券、松井証券のネット証券3社も揃って高く、水戸証券、東洋証券のような中堅も全て上がった。中小証券からは「1月4日に日本取引所グループが上場したら、大昔に引き受けた旧東証株を売ったお金で社員に退職金を払って会社を解散する」というもの悲しい話が伝わってくるが、陽はまた昇るだろうか。

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