【編集長の視点】無視できない師走高のアノマリー、注目できる増配銘柄=浅妻昭治
2012年12月3日 11:54
<マーケットセンサー>
師走相場は、全面的に「政治相場」である。16日に投開票日を迎える総選挙の各党の獲得議席数の勝ち負け、総選挙後の政権の枠組み、新政策の動向が、為替相場の先行きや株価のリスク・オン、リスク・オフ要因として大きく影響することは間違いないからだ。
4日の公示後には選挙カーが、街中に候補者名を触れ回り、各党幹部が、遊説先で声高に訴える政治発言が、為替と株価に影響する展開も想定される。立候補した議員の先生方(師)は、まさに「師走」通りに走り回るが、投資家も、負けず劣らずにフォローしなければならない忙しさを迫られることになる。
「政治相場」は、国内だけにとどまらない。北朝鮮が予告した人工衛星のロケットと称するミサイル発射も、その成功・失敗を含めてグローバルな地政学的なリスクになる。さらに米国の「財政の崖」問題である。この回避に向けた与野党協議の難航が伝えられおり、これも一喜一憂する株価波乱要因となる。また、国連総会で、パレスチナ自治政府をオブザー国家へ格上げする決議案が賛成多数で採択されたことも、中東情勢を緊迫化させると観測されている。
こうもグローバルに「政治相場」が重層的に交錯すると、不透明材料、不確定材料が多過ぎて、足がすくんでしまう投資家の少なくないはずだ。しかしである。「餅代稼ぎ」、「ミルク代稼ぎ」として例年、「掉尾の一振」が演じられる師走相場のアノマリーは無視できないところがある。アノマリーに従って先取りするとすれば、ここでの投資スタンスは、「持つリスク」と「持たざるリスク」のバランスを取ることが重要になるはずだ。リスクを最小化しつつ、それなりのリターンを図るスタンスである。
そんな好都合な投資スタンスがあるのかと疑問にもなるが、その参考になりそうなのが、12月1日付けの日本経済新聞夕刊に掲載されたコラムである。「崖にひるまぬ投資家たち」と題された同コラムでは、米国市場では「特別配当銘柄」が、投資家の買い標的の一つとなっているというのである。「特別配当銘柄」とは、「財政の壁」の一環で来年1月から株式配当への税率が上がる可能性があり、その前の今年中に配当を前倒しする企業で、この発表会社が優に100社を超え、人気セクターを形成しているというのである。「財政の壁」を逆手に取った抜け目のない投資手法として紹介された。
もちろん、そのものズバリの日本版「特別配当銘柄」は存在しないが、これに準ずる銘柄として目星をつけたいのが、この秋以来の決算発表で増配を発表した配当異動銘柄である。決算発表では、業績が赤字転落して無配転落した電力株を筆頭に業績を下方修正し減配した銘柄が相次いだが、このなかで業績を上方修正する一方、増配や記念配当増配に踏み切った銘柄も少なくなかった。
オリエンタルランド <4661> を皮切りに、締めはキヤノン <7751> の創立55周年記念増配で、中締めにはトヨタ自動車 <7203> の中間配当の増配もあって、株価は、折からの円高修正も強力支援していずれも大きく上方にシフトした。3社と同様の増配銘柄ももう一度、出番を迎え、アタック余地が生じると想定されるのである。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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