【アナリストの眼】明光ネットワーク、塾から介護、保育へ領域拡大評価、増配で割安

2012年10月18日 09:46

<業績&株価分析>

  明光ネットワークジャパン <4668> は、小中高生向け個別指導塾「明光義塾」の直営・FC展開を主力として、医系大学予備校事業(東京医進学院)、明光サッカースクール事業、早稲田アカデミー個別進学館事業、明光キッズ事業、アートスタジオ事業、英語教育事業なども展開している。さらに若年層の顧客拡大や高齢者の生涯教育の充実に向けて、M&Aも活用して保育事業や介護事業にも事業領域を広げている。

  10月11日に発表した前期(12年8月期)連結業績は、売上高が前々期比5.6%増、営業利益が同5.3%増、経常利益が同7.2%増、純利益が同2.4%増の増収増益だった。明光義塾の教室増加やきめ細かい指導の効果などで生徒数が増加し、売上高、純利益ともに過去最高を更新した。

  今期(13年8月期)の会社予想は、売上高が前期比10.0%増、営業利益が同8.6%増、経常利益が同4.5%増、純利益が同18.0%増としている。明光義塾の生徒数増加などで連続最高益更新の見込みである。新規連結のユーデック(関西圏で中高受験情報誌発行)や、新規持分法適用会社化のライフサポート(首都圏で保育所運営と介護サービス事業)も寄与する模様だ。配当については年間27円(第2四半期末13円、期末14円)で前期比2円の増配予想である。

  株価の動きを見ると、8月中旬の高値圏から反落して9月10日と11日の762円まで調整したが、反発して足元では概ね810円~830円近辺でモミ合う展開となっている。10月11日の決算発表に対する反応は限定的のようだ。17日の終値817円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円23銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間27円で算出)は3%台、実績PBR(前期実績の連結BPS366円72銭で算出)は2.2倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線を回復し、さらにモミ合い上放れの兆しを見せている。また週足チャートで見ると、26週移動平均線近辺から反発して、8月17日に付けた年初来高値842円に接近している。上昇トレンド継続を確認した形だろう。今期好業績見通しに評価余地が大きく、上値を試す展開が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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