【編集長の視点】年初来高値接近のJフロント、上方修正に増配加わり勝ち組評価
2012年10月10日 13:54
<銘柄ウオッチ>
J.フロント リテイリング <3086> は、8円高の427円まで買われ、3月30日につけた年初来高値462円を視界に捉えている。前日9日大引け後に今2月期第2四半期(2Q)累計決算を開示、その2Q累計業績が上ぶれ着地するとともに、2月通期業績の上方修正と2Q・期末配当の増配を発表しており、売り方の買い戻しを交えてディフェンシブ関連の割安株買いが再燃している。
2月通期業績は、期初予想より売り上げを1320億円、経常利益を62億円、純利益を4億円それぞれ引き上げ、経常利益は、322億円(前期比40%増)と連続増益率を伸ばし、純利益は、127億円(同32%減)と減益転換率を縮小する。
主に今年8月に株式公開買い付け(TOB)したパルコ <8251> とその子会社5社の下期業績を取り込むことで上方修正につながり、純利益は、法人税調整額の平準化からなお減益転換する。
配当は、2Q業績の上ぶれ着地と2月通期業績の上方修正を踏まえて、2Q配当、期末配当を期初予想の各4円から4.5円に引き上げ、年間配当を9円(前期実績8円)に増配する。
株価は、今期業績の続伸予想にパルコ株式の取得・業務提携が続いて年初来高値をつけ、パルコのTOB発表とともに材料出尽くし感を強めて400円台出没の下値固めに変わった。小売り各社の決算発表は、業績の上方修正組と下方修正組と明暗が分かれているが、業績上方修正・増配評価する勝ち組人気を高め、売り長で逆日歩がつく信用好需給もサポートしてPER17倍台の割安修正が続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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