【アナリストの眼】JPN株価トリプル底形成で上昇トレンドへ転換、好調保育事業
2012年10月8日 09:31
【今、この銘柄】
JPNホールディングス <8718> (JQS)は、サービサー事業(債権買い取り、リサーチなど)、アウトソーシング事業(人材派遣、テレマーケティングなど)、保育事業を展開している。主力のサービサー事業の収益環境は厳しい模様だが、政府の子育て支援策を背景として保育事業の成長が期待されるだろう。
今期(13年1月期)第2四半期累計(2~7月期)の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%減、営業利益が同59.8%減、経常利益が同52.7%減、純利益が同3.0%減の減収減益だった。サービサー事業で不良債権ビジネスの市場縮小に伴い、リサーチ(現地調査業務)受託件数が減少した。保育事業における事業基盤整備のための先行投資も減益要因だった。
通期見通しについては前回(3月13日公表)の会社予想据え置き、売上高が前期比14.8%増、営業利益が同2.2倍、経常利益が同94.7%増、純利益が同2.2倍の増収増益見込みとしている。買い取り債権回収額の極大化や、アウトソーシング事業の営業強化、保育園の園児定員充足率向上などを重点施策とする模様だが、通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が43.3%、営業利益が8.9%、経常利益が12.2%、純利益が15.3%と低水準である。下振れの可能性もあるだろう。
株価の動きを見ると、第2四半期累計業績を嫌気する形で下落し、9月11日に283円、28日に282円まで調整した。しかし、280円台の安値を3度にわたってつけ、トリプル底を形成して急反発して10月4日には346円まで戻している。厚生労働省の子育て支援策前倒し方針との報道が支援材料となった可能性もありそうだ。5日の終値334円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS30円39銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS941円93銭で算出)は0.3倍台となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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