【アナリストの眼】ハイディ日高の株価にモミ合い上放れの芽、新メニューが奏功

2012年10月2日 09:49

【今、この銘柄】

  低価格の「中華食堂日高屋」などをチェーン展開するハイデイ日高 <7611> の好業績に注目したい。株価は高値圏でのモミ合い展開だが、上放れの期待が高まるだろう。

  9月28日、今期(13年2月期)第2四半期累計(3~8月期)業績(非連結)を発表した。売上高は前年同期比10.2%増、営業利益は同15.7%増、経常利益は同15.5%増、純利益は同38.7%増の増収増益だった。8月末時点の直営店舗数は305店舗となり同16店舗増加した。新規出店効果に加えて、客数の増加などにより既存店売上高が同103.3%と好調に推移した。顧客ニーズに合致した新メニュー投入が奏功した模様だ。

  通期見通しについては前回(4月6日公表)の会社予想を据え置き、売上高が前期比10.2%増、営業利益が同8.2%増、経常利益が同7.7%増、純利益が同21.3%増の増収増益見込みとしている。通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が48.2%、営業利益が56.6%、経常利益が57.5%、純利益が59.4%となり、利益面の進捗率が高水準である。第2四半期累計で原価率上昇要因となった野菜価格上昇も、夏以降は下落に転じており、通期上振れの期待が高まるだろう。

  株価の動き(3月1日付で1株を1.2株に分割しているため以前の株価は遡及修正)を見ると、概ね1250円~1300円近辺でのモミ合い展開のようだ。第2四半期累計業績発表後の10月1日は前日比21円安だった。事前に好業績の観測報道が流れたこともあり、材料出尽くし感や通期見通し据え置きに対する失望感などで、一旦は利益確定売りが優勢になったと考えられる。10月1日の終値1262円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS141円65銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間32円で算出)は2%台半ば、実績PBR(前期実績BPS1027円19銭で算出)は1.2倍台となる。

  日足チャートで見ると、10月1日の下落で25日移動平均線を割り込んだが、モミ合いレンジ内にとどまっている。また週足チャートで見ると、概ね高値圏でのモミ合い展開が続き、煮詰まり感も強めている。指標面に割高感はなく通期上振れ期待が支援材料となり、利益確定売りが一巡すればモミ合いから上放れて、2月に付けた高値1345円を目指す可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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