【アナリストの眼】カナモト、今期上ブレの可能性高い、復旧など建機レンタル好調
2012年9月18日 09:50
【今、この銘柄】
建機レンタル大手のカナモト <9678> は、今期(12年10月期)連結業績の上振れの可能性が高く、来期(13年10月期)も収益拡大が期待される。
9月7日に第3四半期累計(11年11月~12年7月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比13.4%増、営業利益は同2.1倍、経常利益は同2.5倍、純利益は同39.5倍の大幅増収増益だった。主力の建設関連事業が同14.6%増収、同2.4倍営業増益と好調だった。東北地方では震災復興関連の瓦礫撤去工事向けなど、その他の地域でも豪雨災害復旧工事や防災・減災関連工事向けなどに、建機レンタルの需要が想定以上の模様である。
通期については5月28日に上方修正した会社予想を据え置き、売上高が前期比7.3%増、営業利益が同62.1%増、経常利益が同87.5%増、純利益が同81.0%増としている。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が77.0%、営業利益が90.0%、経常利益が91.7%、純利益が129.2%と高水準である。需要が想定以上であることや、6月に子会社化したユナイト(道路用建設機械レンタル事業、道路工事施工事業を全国展開)の寄与なども考慮すると、通期上振れの可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、8月末以降は上値を切り下げる展開となり9月11日に791円まで調整する場面があった。通期見通しを据え置いたことも失望感に繋がった可能性があるだろう。しかし足元では800円台を回復している。14日の終値821円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS64円26銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2%台半ば、実績PBR(前期実績の連結BPS1129円47銭で算出)は0.7倍台となる。
日足チャートで見ると900円近辺のモミ合いから下放れの形となり、週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込み、調整局面のようだ。ただし指標面に割高感がなく、好業績見通しに再評価の余地があり、反発のタイミングが接近しているだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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