【話題】日本通信販売市場初の売上5兆円突破

2012年8月29日 10:29

■スタートトゥデイ、ヤフーなどが牽引、シニア層にも利用拡大

  日本通信販売協会(略称JADMA、正会員511社)が27日に発表した「JADMA2011年度通販市場売上高調査」によると、2011年度の通販の売上高(速報値)は前年度比9.0%増の5兆900億円だった。調査を開始した1982年以来初の5兆円台を記録し、通販市場は過去10年で約2倍の規模になった。このうち協会会員社の合計は同4.9%増の3兆2300億円だった。

  最近の通販市場の好調を牽引しているのは、アマゾンジャパンやスタートトゥデイ <3092> などが展開するネット通販で、利用者は若年層からシニア層まで広がっている。ヤフー <4689> や楽天 <4755> が展開するECサイトも好調だ。一方で、従来の主力だったカタログ通販やテレビ通販は伸び悩みが鮮明になっている模様であり、千趣会 <8165> 、ニッセンホールディングス <8248> 、ベルーナ <9997> なども、カタログ通販からネット通販へシフトしている。

  大手スーパーやコンビニエンスストアが、ネットで注文を受けて宅配する動きも広がっている。さらに小売業だけでなく、メーカーが直接ネット通販を強化する動きも活発だ。ただし消費市場全体が拡大したわけではなく、消費者の購入手法が変化しただけとの解釈も可能であり、基本的にはネット通販市場でも競争が激しい状況に変わりはないだろう。

 ネット通販事業者だけでなく、宅配や物流センター機能を請け負う物流関連企業にも注目が必要だろう。国土交通省によると、2011年度の国内宅配便の取扱個数(トラック輸送と航空便の合計)は34億96万個となり、前年度比5.6%増加した。震災復旧関連に加えて通販関連の需要が膨らんだとしている。また米系不動産サービス会社のシービーアールイー(CBRE)によると、首都圏の大型物流施設の空室率は6月末時点で3.6%となり、7年ぶりの低水準となった。ネット通販の配送拠点としての需要が強含みであり、空室率の低下傾向が続く見込みとしている。需給の引き締まりで賃料も上昇傾向の模様だ。

  総合物流首位の日本通運 <9062> 、宅配便首位のヤマトホールディングス <6064> をはじめとする陸運・倉庫・運輸各社に加えて、ロジスティクス分野のアウトソーシング受託のエスプール <2471> などにも注目しておきたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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