建設技術研究所:受注高は201億15百万円(同34.5%増)と過去最高
2012年8月21日 09:47
■10日、12年12月期第2四半期決算説明会を開催
建設コンサルティングの建設技術研究所 <9621> は10日、12年12月期第2四半期決算説明会を開催した。
代表取締役社長大島一哉氏は、第2四半期決算概要、通期見通し、市場環境と対応の順で説明を行った。
第2四半期連結業積は、売上高170億11百万円(前年同期比8.8%減)、営業利益4億7百万円(同33.2%減)、経常利益4億56百万円(同31.4%減)、純利益2億7百万円(同34.8%減)と減収大幅減益であった。
利益関係については、前期に引き続きプロポーザル等の技術競争にかかわる経費の計上方法を変更した影響で、大幅減益となっているが、計画比では、売上高0.1%増、営業利益7.3%増、経常利益14.2%増、純利益3.6%増と全て上回っている。
一方、連結の受注高は201億15百万円(同34.5%増)と復興関係の受注が増えたことで、過去最高となった。内訳は、建設技術研究所165億円(前年同期124億円)、建設技研インターナショナル23億30百万円(同15億円)、福岡都市技術5億80百万円(同4億40百万円)、地圏総合コンサルタント6億80百万円(同6億10百万円)となっている。建設技研インターナショナルが大幅に伸びたのは、タイの洪水対策、海南島人工河川水システムを受注したことによる。
■同社1件当たりの契約額は格段に高く、大型案件を得意とすることが分かる
発注者別受注高の内訳は、国91億円(同76億円)、旧公団・財団11億円(同8億円)、地方自治体71億円(同44億円)、民間5億円(同6億円)、外国政府・JICA23億円(同15億円)。
部門別受注高は、河川・砂防77億円(同63億円)、道路・交通36億円(同29億円)、都市12億円(同8億円)、情報・防災17億円(同8億円)、環境20億円(同15億円)、地質16億円(同11億円)、海外23億円(同15億円)となっている。
契約方式別受注高は、プロポーザル80億円(同54億円)、総合評価落札方式32億円(同22億円)、特命随意契約(プロポーザル継続)8億円(同10億円)、特命随意契約25億円(同28億円)、指名競争入札56億円(同35億円)。
1件当たりの同社の契約額と同業上位50社の契約額を比較すると、同社は14.4百万円(前年同期11.3百万円)、同業上位50社は8.7百万円(同7.6百万円)と同社の1件当たりの契約額が格段に高く、大型案件を得意とすることが分かる。
■通期業績予想は増収で、営業・純利益共に増益を見込む
第2四半期連結業績は減収大幅減益となっているが、通期連結業績予想は、売上高340億円(前期比1.1%増)、営業利益10億円(同1.6%増)、経常利益10億50百万円(同7.0%減)、純利益5億円(同18.5%増)と増収で経常利益を除き営業・純利益共に増益を見込んでいる。
売上高に関しては、受注が好調であることから増収を見込んでいる。
利益に関しては、増収に加え、プロポーザル等の技術競争にかかわる経費の計上方法を変更した影響が第3四半期以降は無くなることから回復すると見ている。
受注高は、340億円(同7.6%増)を見込んでいる。
第2四半期以降の市場環境に関しては、東日本大震災復興需要が本格化していることで、東日本大震災復興特別会計復興枠として7,000億円、地域自主戦略交付金等2,000億円が加わったことで、公共事業関係費4兆6,000億円を合わせると5兆5,000億円(前年度比11.4%増)と前年度を上回る予算が計上されている。
また、技術競争が定着している一方で、価格も重要視していることから、総合評価方式への移行が進んでいる。23年度の入札方式別構成比を見ると、プロポーザル38%(前年度40%)、総合評価35%(同30%)、競争入札25%(同28%)、随意契約2%(同2%)と総合評価方式が増えていることがわかる。
■復旧復興関連業務、防災関連業務で30億円を受託
この様な市場環境の中で同社は、東日本大震災復興への全社的取組を推進し、復旧復興関連業務、防災関連業務で30億円を受託している。内訳は、市街地復興関連業務6億5,000万円、構造物の津波対策・基準見直しなど5億7,000万円、被災調査・復旧設計業務4億3,000万円、整備計画・防災計画の見直し2億6,000万円、堤防・樋門の耐震、液状化対策業務2億2,000万円、地域防災計画1億3,000万円、その他7億4,000万円となっている。
また、復興支援推進に向けた組織作りとして、東北復興推進センターの人員を強化している。一方で、整備計画作成業務を現地において実施するため、8月には女川復興推進事務所を開設する予定。子会社の福岡都市技術も東北支店、陸前高田事務所を開設している。
その結果、新規未参入分野で32億円と受注が拡大している。内訳は、消防救急デジタル無線・防災行政無線関連業務8億7,000万円、漁港整備など水産土木系業務4億8,000万円、エネルギー戦略策定など再生可能エネルギー関連1億1,000万円、その他17億4,000万円。
トピックスとしては、同社代表取締役社長大島一哉氏が、長年建設コンサルタント業に精励すると共に関係団体の役員として業界に寄与したとして、7月に建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰を受賞している。
更に、同社が関わった3ダム(長井ダム、井手口川ダム、留山川ダム)が「ダム工学会技術賞」を受賞した。22年間のダム工学会表彰で、3ダムが同時受賞することは同社として初めてのことである。
この様に、技術力に関しては、業界随一と定評が高いことから、東日本大震災からの復興復旧工事の受注額が増えている。そのため、復興関連の仕事が追い風となって、今期業績は増収増益が予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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