【外国為替市場展望:ユーロ・円相場】スペイン問題で警戒感強める可能性も

2012年7月8日 07:02

【外国為替市場フューチャー:7月9日~13日のユーロ・円相場見通し】

■1ユーロ=96円台~101円台を想定、日銀金融政策決定会合が焦点だが波乱含み

  来週(7月9日~13日)のユーロ・円相場については概ね1ユーロ=96円台~101円台のレンジを想定する。

  来週は11日~12日の日銀金融政策決定会合に対する思惑が焦点だろう。今回の日銀会合では追加緩和実施という見方が優勢だったが、6月日銀短観が市場予想以上に強い結果だったことや、地域経済報告(さくらリポート)で日銀が強気の景気判断を示したため、今回会合での追加緩和を見送るのではないかという観測が急浮上している。

  追加緩和がすでに織り込まれている可能性もあるだけに、追加緩和実施でも材料出尽くし感が広がる可能性や、追加緩和に対する事前の期待感が急速に後退して波乱の展開となる可能性もあるだろう。

  前週(7月2日~6日)のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=97円60銭台~101円00銭台のレンジで推移した。週末29日の海外市場で、終盤は1ユーロ=97円90銭近辺だった。

  週初にユーロ買い戻しが一巡した後、4日の米国市場の休場、5日のECB(欧州中央銀行)理事会、6日の米6月雇用統計などで様子見ムードが強く、週前半は概ね1ユーロ=100円近辺で小動きの展開だった。

  しかし、5日のECBによる政策金利引き下げ発表や、スペインとイタリアの10年債利回り上昇で、リスク回避のユーロ売り優勢の流れとなった。

  ユーロ・円相場については、EU首脳会議での合意を受けて一旦は安心感が広がり、リスク回避の動きが後退するかに思われた。しかしユーロ圏債務危機問題が根本的に収束したわけではなく、早くもユーロ買い戻しが一巡した形である。さらに、ECBが政策金利引き下げ以上の政策対応を示さなかったことなどで、スペイン10年債利回りが上昇し、早くもユーロ売り優勢の流れに変わった。

  基本的には、主要国・地域の金融政策に対する思惑や期待感が焦点となる状況に大きな変化はなく、引き続きギリシャ問題やスペイン問題が焦点だろう。

  来週の注目スケジュールとしては、9日の日本5月経常収支、中国6月CPI・PPI、独5月貿易収支、ユーロ圏財務相会合、10日の中国6月貿易統計、英5月貿易収支、EU財務相理事会、10日~11日のブラジル中銀通貨政策委員会、11日の仏5月経常収支、独6月消費者物価指数改定値、米5月貿易収支、米FOMC(6月19日~20日分)議事録公表、11日~12日の日銀金融政策決定会合、12日の韓国中銀金融政策決定会合、ユーロ圏5月鉱工業生産、米6月輸出入物価、米6月財政収支、米新規失業保険申請件数、13日の中国6月鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資、中国4~6月期GDP、シンガポール4~6月期GDP速報値、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などがあるだろう。

  その後の注目イベントとしては、16日のユーロ圏5月貿易収支、米6月小売売上高、米6月ニューヨーク州製造業業況指数、17日の独7月ZEW景気期待指数、米6月消費者物価指数、米6月鉱工業生産、18日の米6月住宅着工件数、米地区連銀経済報告、バーナンキ米FRB議長の議会証言、19日のユーロ圏7月経常収支、ECB理事会(金利発表なし)、米6月中古住宅販売、米6月景気先行指数(コンファレンス・ボード)、米7月フィラデルフィア地区連銀業況指数、20日の中国7月製造業PMI速報値(HSBC)、24日のユーロ圏7月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、25日の英4~6月期GDP速報値、27日の米4~6月期GDP速報値などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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