【株式市況を検証】日経平均株価1万円大台固めの1週間

2012年3月31日 18:30

【株式市場フラッシュ(3月26日~30日の週の日本株式市場)】

★日経平均株価、TOPIXともに2週ぶりに上昇

  3月26日~30日の週の日本株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに、2週ぶりに上昇した。週間ベースで見れば、日経平均株価は72円09銭(0.72%)上昇、TOPIXは1.82ポイント(0.22%)上昇した。

  なお月間ベースで見ると3月末(30日)は2月末(29日)に比べて、日経平均株価が360円32銭(3.71%)上昇、TOPIXが18.39ポイント(2.20%)上昇し、いずれも4カ月連続の上昇となった。

  3月期末の配当権利付き最終日となった27日には、日経平均株価、TOPIXともに大幅上昇した。日経平均株価は終値が1万255円15銭となり、昨年3月11日の東日本大震災発生当日の終値1万254円43銭を上回る水準に回復した。

  配当権利落ちとなった28日以降は、日経平均株価、TOPIXともに3営業日続落となった。米主要経済指標がやや低調だったこと、為替がやや円高方向に傾いたこと、中国の景気減速懸念が強まったことなどで、主力大型株に対する利益確定売りが優勢になった。

  ただし、売り急ぐ動きは見られず、押し目買いの動きが下値を支えた。全体としては、日経平均株価1万円大台固めの1週間だった。

  世界の主要国・地域の今週の動向を整理してみよう。

  米国の主要経済指標は、住宅関連や雇用関連がやや低調だった。前週末23日には、米2月新築一戸建て住宅販売件数が年率換算31.3万件となり、1月改定値の同31.8万件(同32.1万件から下方修正)に比べて1.6%減少して市場予想も下回った。26日には、米2月シカゴ地区連銀全米活動指数がマイナス0.09となり、1月の0.33に比べて悪化した。米2月住宅販売保留指数は前月比0.5%低下となり、1月の同2.0%上昇に比べて悪化して市場予想も下回った。27日には、米1月S&Pケース・シラー住宅価格指数が前年同月比3.8%下落となり、12月改定値の同4.1%下落(同4.0%下落から下方修正)に比べて下落率が鈍化して市場予想とほぼ同水準だった。米3月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は70.2となり、2月改定値の71.6(70.8から上方修正)に比べて低下して市場予想も下回った。28日には、米2月耐久財受注が前月比2.2%増加となり、1月改定値の同3.6%減少(4.0%減少から上方修正)に比べて改善したが市場予想を下回った。

  29日には、米第4四半期実質GDP確定値が前期比年率プラス3.0%となり、第3四半期の同プラス3.0%に比べて横ばいで市場予想と同水準だった。米新規失業保険申請件数は35.9万件となり、前週改定値の36.4万件(34.8万件から上方修正)に比べて減少したが市場予想を上回った。4週移動平均は36.5万件となり、前週時点の36.85万件に比べて低下した。30日には、米2月個人所得が前月比0.2%増となり、1月改定値の同0.2%増(同0.3%増から下方修正)に比べて横ばいだったが、市場予想を下回った。米2月個人消費支出は前月比0.8%増となり、1月改定値の同0.4%増(同0.2%増から上方修正)に比べて改善し市場予想も上回った。米3月シカゴ地区購買部協会景気指数は62.2となり、2月の64.0に比べて低下して市場予想も下回った。米3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は76.2となり、速報値の74.3から上方修正されて市場予想も上回った。

  また26日には、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の「インフレリスクが台頭するには米経済は弱すぎる」「雇用情勢の改善に向けて金融緩和を続ける必要がある」との講演内容が伝わり、追加金融緩和期待につながった。

  ユーロ圏では、26日に独メルケル首相が、EFSF(欧州金融安定基金)とESM(欧州安定メカニズム)を並行して運用する案を受け入れる用意があると述べ、従来の反対姿勢を転換した。そして30日のユーロ圏財務相会合では、金融安定網(EFSFとESMの合計)融資能力を5000億ユーロから7000億ユーロ(=EFSF2000億ユーロ+ESM5000億ユーロ)に引き上げることを決定した。EFSM(欧州金融安定化メカニズム)が拠出した490億ユーロ、およびギリシャに対する530億ユーロの2国間融資を加えると、ユーロ圏は8000億ユーロのファイアウォール(防火壁)を構築することになったとしている。また30日には、スペイン政府が2012年予算の下で省庁歳出を16.9%削減することを明らかにした。主要経済指標では26日に、独3月IFO企業景況感指数が109.8となり、2月改定値の109.7に比べて上昇し市場予想も上回った。29日には、ユーロ圏3月景況感指数が94.4となり、2月改定値の94.5に比べて低下し市場予想も下回った。

  中国に関しては、引き続き景気減速が警戒された。中国・上海株式市場が軟調だったことも警戒感につながった。

  日本に関しては、29日に、3月上旬の貿易収支が538億円の赤字となった。30日には、2月鉱工業生産速報値が前月比1.2%低下したが、3月予測は同2.6%上昇見込みとなった。また2月全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くベースで前月比0.1%上昇となった。いずれも市場の反応は限定的だった。

  外国為替市場の動きを見ると、米国の追加金融緩和期待、年度末に伴う日本の輸出企業の円買い需要、中国の景気減速に対する警戒感などで、ドル・円相場、ユーロ・相場ともに円安一服となる場面があった。ただし基調として円安の地合いに変化はなく、週末30日の海外市場ではやや円安方向に傾いた。週末30日の海外市場で終盤は1ドル=82円80銭~90銭近辺、1ユーロ=110円50銭~60銭近辺だった。

  テクニカル面で見ると、日経平均株価(30時点の1万83円56銭)の移動平均線に対する乖離率は、25日移動平均線(同9917円45銭)に対しては1.67%に縮小し、短期的な過熱感が解消されている。75日移動平均線(同9136円07銭)に対しては10.37%、200日移動平均線(同9081円80銭)に対しては11.03%となった。また東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は30日時点で107.1%に低下した。

  日経平均株価の終値で騰落状況を見ると、週初の26日は前日比6円77銭(0.07%)高と小幅に反発、27日は前日比236円91銭(2.36%)高と大幅続伸、28日は前日比72円58銭(0.71%)安と反落、29日は前日比67円78銭(0.67%)安と続落、30日は前日比31円23銭(0.31%)安と3営業日続落した。日中の値幅は26日が40円15銭、27日が102円90銭、28日が73円52銭、29日が62円27銭、そして30日が77円90銭だった。

  日経平均株価の週末30日の終値は1万83円56銭となり、前週末23日の終値1万11円47銭に比べて72円09銭(0.72%)上昇し、週間ベースで2週ぶりの上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は27日の1万255円15銭、週間安値は26日の1万16円05銭、1週間の取引時間中の値幅は239円10銭だった。月間ベースで見ると3月末(30日)は、2月末(29日)の終値9723円24銭に比べて360円32銭(3.71%)上昇し、4カ月連続の上昇となった。

  TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末30日の終値は854.35で、前週末23日の終値852.53に比べて1.82ポイント(0.22%)上昇し、週間ベースで2週ぶりの上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は27日の872.42、週間安値は30日の851.63だった。週末30日時点のNT倍率は11.80倍となり、前週末23日時点の11.74倍に比べて0.06ポイント上昇した。月間ベースで見ると3月末(30日)は、2月末(29日)の終値835.96に比べて18.39ポイント(2.20%)上昇し、4カ月連続の上昇となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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