【相場展望】米国株式市場と外国為替市場の動向次第の展開へ

2011年7月31日 14:20

【株式市場フューチャー:8月1日~5日の株式市場見通し】

■国内企業業績に対する期待感強いが米連邦債務上限引き上げ問題の決着次第

  来週(8月1日~5日)の株式市場では、国内企業業績に対する期待感が強いものの、当面は、米連邦債務上限引き上げ問題を巡る米議会協議の決着と、米国株式市場および外国為替市場の動向次第の展開だろう。

  前週末29日の米国株式市場では、ダウ工業株30種平均株価が6営業日続落した。米連邦債務上限引き上げ問題を巡る議会での協議が難航しているうえに、4~6月期GDP(国内総生産)が前期比年率1.3%増にとどまり、市場予想を大幅に下回ったため、景気先行きに対する警戒感が強まった。また欧州ソブリンリスク再燃も懸念材料となり、29日の外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=76円70銭台、ユーロ・円相場が1ユーロ=110円40銭台に円が上昇した。

  このため週初8月1日の日本株式市場は、海外要因の悪化を受けて売り先行でのスタートが想定される。その後は、米連邦債務上限引き上げ問題の決着次第の展開だろう。期限の8月2日に決着できない場合に注意が必要となるが、警戒感はかなり織り込んだだけに、米議会での協議が合意に達する見通しになれば、株式市場では急反発が期待される。ただし、低調な経済指標を受けて米景気先行きに対する警戒感が強まっているだけに、5日発表予定の米7月雇用統計を控えて、様子見ムードを強める可能性もあるだろう。

  テクニカル面で見ると、東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は前週末29日時点で105.7%に低下し、短期的な過熱感が解消した。しかし日経平均株価の日足チャートでは29日の終値9833円03銭が、25日移動平均線(29日時点で9938円11銭)、および200日移動平均線(29日時点で9924円13銭)を下回り、調整局面入りを意識させている。当面はこうした節目の突破がポイントとなる。

  国内では主要企業の4~6月期決算発表が本格化した。全体として4~6月期および7~9月期の業績回復が想定以上となり、業績見通しの上方修正も相次いでいる。しかし世界的なリスク回避姿勢は根強く、海外要因が日本市場全体の地合いを悪化させているだけに、業績見通しが市場予想を上回った銘柄への個別物色にとどまり、市場全体を押し上げるには至っていない。したがって米連邦債務上限引き上げ問題が決着し、米国株式市場や外国為替市場が落ち着けば、企業業績への期待感が市場全体を押し上げる形となるだろう。

■注目スケジュール

  来週の注目スケジュールとして、国内では、8月2日の6月毎月勤労統計、7月マネタリーベース、4日の日銀金融政策決定会合(1日目)、5日の6月景気動向指数CI速報値、日銀金融政策決定会合(2日目)などがあるだろう。

  海外では、8月1日の中国7月PMI、ユーロ圏6月失業率、ユーロ圏7月製造業PMI改定値、米6月建設支出、米7月ISM製造業景気指数、2日の豪中銀理事会(金利発表)、ユーロ圏6月生産者物価指数、米6月個人所得・消費支出、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、3日の豪6月貿易収支、ユーロ圏6月小売売上高、英中銀金融政策委員会(4日まで)、ユーロ圏7月総合・サービス部門PMI改定値、米6月製造業新規受注、米7月ADP雇用リポート、米7月企業人員削減数、米住宅ローン借り換え申請指数、4日の英中銀金融政策委員会(金利発表)、独6月鉱工業受注、ECB(欧州中央銀行)理事会(金利発表および記者会見)、米新規失業保険申請件数、5日の豪中銀の金融政策に関する四半期報告、英7月生産者物価指数、仏6月貿易収支、独6月鉱工業生産、米6月消費者信用残高、米7月雇用統計などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
来週は『米国債務問題を見極める』ことに尽きる=犬丸正寛の相場展望(2011/07/29)
【読者と一問一答】月足チャートで8月相場はどうなる?月初安く始まって後半高の可能性(2011/07/30)
「水」関連銘柄特集(6)=注目の水処理関連銘柄、建設・維持管理やサービスなど(2011/05/10)
電子書籍関連銘柄特集(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場(2011/05/10)

関連記事

最新記事