【銘柄診断】DyDoは続落のあと3月月次販売を見直し原発事故関連思惑で戻す
2011年3月28日 18:12
★利益確定売りと原発事故関連思惑買いが交錯
ダイドードリンコ(DyDo) <2590> は28日、55円安の3180円まで売られたが、終値は10円高の3245円と反発した。
前週末25日に発表した今年3月の3月度(2月21日~3月20日)販売状況で、ミネラルウォーター類が、前年同月比で4.5%増と伸びたことを見直し、利益確定売りと原発事故関連思惑買いが交錯した。
同社株は、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で2800円まで急落したが、義援金5000万円や自然派ミネラルウォーター「ミウ」を緊急支援物資として無償提供したことなどから底上げした。
さらに被災した東京電力 <9501> の福島第1原子力発電所が、放射性物質漏れを起こし、東京都をはじめとする首都圏、東北地方各地の浄水場で放射性ヨウ素が検出され、1歳未満の乳児への水道水の摂取制限が呼び掛けられたことから、ミネラルウォーターへの需要が急増、品切れが発生したことから特需思惑が高まり、急落前の株価水準を上回る急伸となった。
3月月次販売状況は、蓮舫消費者行政担当大臣の「飲料水の需要は平常時の30倍」とした3月25日の記者会見発言を裏付けたことになる。
株価は、今年2月発表の今2月期業績が、連続増益を予想したものの市場コンセンサスを下回るとして3000円台を試す低調な推移を続けてきた。業績上ぶれ期待も高めつつ、原発事故関連思惑を強めよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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