富士通と1QBit、量子コンピュータ技術を応用したAIクラウドで協業を開始
配信日時: 2017-05-16 12:10:00
TOKYO, May 16, 2017 - ( JCN Newswire ) - 富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中達也、以下、富士通)と1QB Information Technologies Inc.(本社:カナダ バンクーバー市、最高経営責任者:Andrew Fursman、以下1QBit)はこのたび、量子コンピュータ技術(注1)を応用した、組合せ最適化や機械学習などのAI(人工知能)分野における協業を本日より開始します。両社は今後、日本国内市場およびグローバル市場において、量子コンピュータのために開発されたAI技術を応用して顧客の課題を解決するアプリケーションを開発していきます。
今回の協業により、1QBitが開発した量子コンピュータ向けソフトウェアを、株式会社富士通研究所(注2)とトロント大学(注3)が開発した、従来の半導体技術を用いて組合せ最適化問題を高速に解ける計算機アーキテクチャー「デジタルアニーラ」(注4)で実行する環境を共同で構築します。
1QBitは、この4年にわたって、機械学習、サンプリング(注5)、最適化問題など様々な問題を量子コンピュータで解く新規技術を開発してきました。1QBitはこれらの技術を用いて金融、エネルギー、先端材料、ライフサイエンスなどの分野で高性能アプリケーションを提供することに注力しています。先端コンピュータアーキテクチャーに関する富士通のハードウェア技術と1QBitのソフトウェア技術とを融合させることで、複雑かつ大規模な最適化問題を解くことや高度な機械学習が実現可能となります。
富士通は、30年以上にわたって蓄積してきたAIに関する知見および技術を「Zinrai」として体系化し、お客様のAI活用を支援するプラットフォーム「FUJITSU Cloud Service K5 Zinraiプラットフォームサービス」として提供しています。富士通は本協業の成果を、Zinraiのクラウドサービスである「FUJITSU Cloud Service K5 Zinraiプラットフォームサービス Zinraiディープラーニング」のオプションとして、2017年中に提供していきます。
両社は今後、量子コンピューティングの扱いや量子コンピューティング用アプリケーション開発に優れている1QBitのソフトウェア技術や専門的知見と、富士通のハードウェア技術および国内最大規模の顧客基盤やAIを含むICTの総合力を組合せた多彩なサービスを通じて、金融や生命科学、エネルギー、小売流通をはじめとする様々な分野のお客様の業務変革、新規ビジネスの創出に貢献していきます。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/05/16-2.html
注釈
注1 量子コンピュータ技術:量子現象を利用するコンピューティング技術の総称。組合せ最適化問題向けに、量子アニーリングと呼ばれる方式のものが開発されている。
注2 株式会社富士通研究所:本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 佐々木繁。
注3 トロント大学:所在地 カナダ トロント市 、学長 Meric S. Gertler。
注4 「デジタルアニーラ」:2016年10月20日プレスリリース 「量子コンピュータを実用性で超える新アーキテクチャーを開発」
注5 サンプリング:様々な統計的推論のために確率変数を発生させる技術。
概要:富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
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