続ける力が子どもの人生を変える -KnKのフィリピンにおける15年間と今後-

プレスリリース発表元企業:国境なき子どもたち

配信日時: 2016-06-15 13:22:12

2016年、認定NPO法人国境なき子どもたち(会長:寺田朗子、本部:東京都新宿区)のフィリピンにおける活動が15周年を迎えました。この間、国境なき子どもたち(KnK)がフィリピンで寄り添ってきたある青年を紹介します。



彼の名前はジョナサン。現在24歳です。

1日わずか2ドル以下で生活する人が40%を占めるといわれるフィリピン。彼はその中でも、さらに貧しいスラム地域、パヤタスの出身です。

ジョナサンは8人家族の長男です。父親には会ったことがなく名前も顔も知りません。母親がゴミ拾いで得る収入だけでは家族を養うことができなくなり、ジョナサンは家計を助けるために学校をあきらめ、ゴミ山で働くことを決心しました。

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「ゴミ山は日陰が無いので昼間はとても暑く、雨季は足元がぬかるんで臭いもきつくなります。ゴミ山を登ること自体とても危ないので、毎回危険を感じていました。少しでも間違うと命取りになるからです。お金を稼がなくては僕も家族も食べていけないので、ゴミ拾いをやめるわけにはいきませんでした。当時は遊ぶ時間などなく、1日3食の食事が唯一の楽しみでした」


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12歳の頃、パヤタスで教育支援を行うKnKと出会い、16歳から奨学金を受けるようになりました。

その後、KnKからの働きかけで、ジョナサンはボランティアとしてKnKフィリピンの活動に参加し始めました。この活動を通じて向上心や責任感を学んだ彼は、家族の生活のためだけではなく、自分の将来のために努力しても良いのだと気づきました。

やがて、ジョナサンはKnKがマニラで運営する自立支援施設「若者の家」で暮しながら奨学金を得て大学に進学し、教師を目指しました。大学時代の友人は、ジョナサンが数年前までゴミ山で働いていたことを知ると、みんな目を丸くして驚いたそうです。

2013年4月、ジョナサンはゴールデンリンク大学を卒業しました。
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念願だった教師の資格も取得した彼は、大学卒業後、12歳の時から自分をずっと応してくれたKnKに恩返しをしたいと考えスタッフになり、パヤタスでの教育支援や大型台風被災地での緊急支援に携わりました。

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当時のジョナサンはKnKのスタッフに、「大学に進学した妹の学費や生活費を自分のお給料から出しているんだ」と嬉しそうに語ってくれました。

2016年現在、彼はIBMフィリピンでキャリアを積んでいます。この春には結婚して新しい家庭を持ちました。

この先、「大学院に入って勉強を続けたい」など、将来の夢はたくさんありますが、一番の夢は母親たちと家族全員で暮せる大きな家を建てることです。

2001年にフィリピンで活動を開始してから15年、私たちKnKの活動は日本の皆さまのご寄付で支えられています。この間、ストリートチルドレンや育児放棄・虐待の被害にあった子どもに温かい居場所を提供し、このエピソードのジョナサンのように、スラム地域に住む学校に通えない子どもたちに対し教育の機会を提供し続けてきました。15年間での裨益者数はのべ15,600人以上になりますが、私たちのサポートを必要としている子どもたちの数は、その何倍にものぼるのが現実です。


この先も、ひとりでも多くの子どもたちがジョナサンのように教育の機会を得て、夢を育み、将来に向けて力強く生きられるよう、皆さまのご支援をお願いいたします。


▼ジョナサンからのメッセージ▼
http://knk.or.jp/special/sp160606/?PT

▼KnKフィリピンの活動についてはこちら▼
http://knk.or.jp/news/world/phl/?PT

▼ご寄付の受付先▼
https://www.knk.or.jp/donate/continue.html?PT


1,500円で、ゴミ山のふもとで暮らす子ども15人に2週間、非公式教育を提供できます。
3,000円で、自立支援施設「若者の家」の子ども2人に、制服を提供できます。
10,000円で、ゴミ山のふもとで暮らす子ども100人に2週間、非公式教育を提供できます。



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[表: http://prtimes.jp/data/corp/8147/table/38_1.jpg ]


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