シュルンベルジェ、2015年第1四半期の業績を発表

プレスリリース発表元企業:Schlumberger Limited

配信日時: 2015-05-04 23:46:00

シュルンベルジェ、2015年第1四半期の業績を発表

第1四半期の売上高は102億ドル(前四半期比19%減)
第1四半期の1株当たり利益(特別費用・利益を除く)は1.06ドル(前四半期比29%減)
第1四半期のフリーキャッシュフロー(再編関連支払金を除く)は12億ドル(前年同期比74%増)
当四半期、7億1900万ドルで870万株の自社株を買い戻し
第1四半期の再編費用およびその他の費用は1株当たり0.30ドル


(ヒューストン)- (ビジネスワイヤ) -- シュルンベルジェ・リミテッド(NYSE:SLB)は本日、2015年第1四半期の業績を発表しました。

          (単位:100万ドル、1株当たりの金額を除く) 四半期 変化率 2015年3月31日締め 2014年12月31日締め 2014年3月31日締め 前四半期比 前年同期比 売上高 10,248 $ 12,641 $ 11,239 -19 % -9 % 税引き前営業利益 1,993 2,781 2,368 -28 % -16 % シュルンベルジェ純利益(特別費用・利益を除く)* 1,358 1,941 1,592 -30 % -15 % 希薄化後1株当たり利益(特別費用・利益を除く)* $ 1.06 $ 1.50 $ 1.21 -29 % -12 % 税引き前営業利益率 19.4 % 22.0 % 21.1 % -255 bps -162 bps   北米部門の売上高 $ 3,222 $ 4,324 $ 3,684 -25 % -13 % 北米部門の税引き前営業利益 416 849 683 -51 % -39 % 北米部門の税引き前営業利益率 12.9 % 19.6 % 18.5 % -670 bps -561 bps   海外部門の売上高 $ 6,889 $ 8,210 $ 7,484 -16 % -8 % 海外部門の税引き前営業利益 1,661 1,990 1,706 -17 % -3 % 海外部門の税引き前営業利益率 24.1 % 24.2 % 22.8 % -13 bps +131 bps   *特別費用・利益を含むシュルンベルジェの利益は、2015年第1四半期は9億7500万ドル、2014年第4四半期は3億200万ドル、2014年第1四半期は15億9200万ドルでした。特別費用・利益を含む希薄化後1株当たり利益は、2015年第1四半期は0.76ドル、2014年第4四半期は0.23ドル、2014年第1四半期は1.21ドルでした。詳細は「特別費用・利益」の項をご覧ください。   シュルンベルジェのポール・ギブスガード最高経営責任者(CEO)は次のように述べています。「北米での陸上活動が著しく減少したことや関連する価格圧力により、第1四半期のシュルンベルジェの売上高は前四半期から19%減少しました。海外部門は、顧客の支出削減、ならびに北半球での季節的影響とロシア・ルーブルおよびベネズエラ・ボリバルの価値下落による影響を受けました。前四半期比での全体的な減少のうち4分の3は活動の減少と価格設定によるものであり、残りの4分の1は通貨の影響と一時的な年度末の売上によるものです。」

「技術別では、生産グループは、北米での圧力ポンピング・サービスが低調だったことから売上高は前四半期から22%減少しました。油層定義および掘削グループは、探査関連のサービスと採掘活動が大きく減少したために、売上高はそれぞれ21%および15%減少しました。また、顧客企業は探査および裁量支出をさらに削減したため、製品、ソフトウエア、マルチクライアントの売上高も減少しました。」

「売上高は前四半期から大きく減少しましたが、当社は、機敏に先を見越したコスト管理を行い、製品ラインおよび地域市場全体にわたって変革プログラムを促進したことで、営業利益率への影響は最小限に抑えることができました。これらの対策により、以前の業界サイクルに比べ財務業績を改善することができ、前四半期からの減分営業利益率は、北米部門で39%、海外部門で25%、全体として33%に抑えることができました。」

「前年第4四半期に十分な準備をしたものの、特に北米での突然の活動減少により、当四半期はさらなる対策を講じる必要がありました。これらの対策にはさらに1万1000人の従業員削減という厳しい決定が含まれており、これにより、2014年第3四半期のピーク時に比べ全体として約15%の人員を削減することになりました。」

「マクロ環境を見ると、世界経済は着実に回復を続けており、2015年には石油需要は100万bbl/d増加すると予想していますが、探査・生産支出の大幅な削減は北米ならびに世界全体での供給に影響を及ぼし始めており、今年下半期には供給はさらに逼迫すると予想されます。」

「探査・生産投資が最も落ち込んだのは北米で、2015年の支出は30%以上減少すると予想されます。仕上げ未処理の坑井在庫が増えており、再破砕市場が拡大していることから、米国陸上での掘削活動は近々回復すると考えています。また、活動の回復は以前の水準には遠く及ばず、価格低迷の期間は続くと予想しています。」

「海外では、2015年の探査・生産支出は約15%減少し、活動レベルと価格レベルの双方で厳しい状況になると予想していますが、この厳しい状況は、現在の北米における逆風ほどひどいものにはならないでしょう。地域別では、中東の主要市場での成長を予想しています。世界的供給ベースの非OPEC諸国側が低迷を続ける中で、中核的なOPEC生産国が市場シェアを狙い続けるでしょう。これ以外の地域では、中南米、欧州、サハラ以南アフリカ、アジアで全体的に活動が減少すると予想しています。一方、ロシアでは、西シベリアでの在来型の陸上活動は引き続き堅調だと考えていますが、この地域の売上高への寄与度は、通貨の影響が正常化するまでは控えめなものになるでしょう。」

「急激に活動が減少する中、コストおよびリソース・ベース、技術と専門技能の採用、当社が提供する製品とサービスの質と完全性など、自社で管理できることに集中しています。当社は、新しい技術の導入、信頼性と操業効率の継続的改善、統合的ワークフローと成果ベースの契約を通して、バレル当たりのコストを削減するという目標達成においてお客さまと密接に協力を続けています。」

「このような環境において、当社は、市場シェアを拡大し、同業他社より優れた1株当たり利益を実現し、運転資金と設備投資のレベルを抑えることができると確信しています。当社の有利な世界的影響力、北米における技術の差異化、変革プログラムの推進、卓越した執行能力は、今後も当社の優れた財務および技術業績の基盤となります。」

その他の出来事

当四半期、シュルンベルジェは当社普通株式870万株を1株当たり平均82.98ドル、総額7億1900万ドルで買い戻しました。

2015年1月20日、シュルンベルジェは、ユーラシア・ドリリング・カンパニー・リミテッド(EDC)の46%を取得し小数所有者となることで合意しました。この小数持分の取得にかかる総費用は約17億ドルで、これには、取引完了3年目から2年間に、シュルンベルジェが自社の判断で残りの株式を購入できるオプションが含まれています。この取引は現在、ロシア連邦反独占庁および外国投資委員会の審査を受けています。

北米部門

北米部門の第1四半期の売上高は32億ドルで、前四半期から25%減少しました。米国とカナダ西部では、陸上リグカウントの急激な減少やカナダでの春季の解氷が早く始まったために、圧力ポンピング活動が低迷し価格圧力が増して売上高が減少しました。米国メキシコ湾では、沖合での活動は前四半期から横ばいでしたが、主にマルチクライアント地震探査ライセンスの売上が減少したために売上高は減少しました。

北米部門の税引き前営業利益率は、前四半期から6.70ポイント低下して12.9%となりました。その要因は、北米陸上事業での圧力ポンピング活動の減少と価格の低迷です。北米の沖合事業では、探査から採掘へと活動が移行したことから売上高の構成が不利になり、また、利益率の高いマルチクライアント・ライセンスの売上が減少したため、営業利益率は低下しました。売上高は大幅に減少したものの、集中的な執行と迅速なコスト管理対策により、前四半期からの減分利益率は39%に抑えることができました。

第1四半期、新しい技術と工学的ワークフローにより、北米の非在来型資源開発での生産と操業効率が高まりました。

テキサス南部では、坑井サービスがパイオニア・ナチュラル・リソーシズ向けにBroadBand Sequence* 破砕サービスを採用し、イーグルフォード地層で以前に破砕した水平シェール坑井で生産を増加させました。BroadBand Sequence技術により、粒子と繊維を混合した独自の完全分解性複合流体を用いた工学的応用で効果的な再破砕処理が可能になりました。これにより、この坑井の石油およびガス生産量は、再破砕から45日目にそれぞれ約120%および89%増加しました。

ルイジアナでは、コムストック向けにヘーンズビル・シェールで BroadBand Sequence破砕サービスを採用し、坑井を再破砕しました。処理前のこの坑井の生産量は0.5 MMscf/d でした。再破砕処理後、生産量は4 MMscf/d まで増加し、流動圧は3倍に高まりました。

同じくルイジアナでは、坑井サービスが、ヘーンズビル・シェールプレイでサビン・オイル・アンド・ガスが運営する坑井を水圧再破砕しました。この坑井のこれまでの生産量は、1,000 psi のケーシング圧で0.1 MMscf/dでした。再破砕処理後、生産量は2.75 MMscf/dに増え、ケーシング圧は5,500 psiになりました。

テキサス西部では、シマレックス・エナジーが掘削グループの技術を採用し、アバロン・シェールプレイの採掘井で掘削効率を高めました。掘削・計測サービスのG2掘削モーターとStingBlade* 円錐ダイヤモンド・エレメント・ビット技術を組み合わせ、優れた傾斜制御を行い、この坑井の曲線区間を1回の作業で掘削しました。平均掘進率は、2014年にハイブリッド・ローラー・コーンビットで掘削した最良のオフセット井より23%も速くなりました。

海外部門

海外部門の売上高は前四半期から16%減少し69億ドルとなりました。

中東・アジア地域では、主に中国、アジア太平洋、オーストラリアでの2桁の減少により、売上高は前四半期から13%減少して27億ドルでした。中東地域市場は新しいプロジェクトや活動の活発化により引き続き堅調でしたが、前四半期の年度末の好業績の後、製品とソフトウエアの売上が減ったため、売上高は減少しました。インド地域市場でも売上高は前四半期から増加しましたが、イラクでの活動は引き続き低調でした。

欧州/CIS/アフリカ地域では、主にロシア・ルーブルの継続的な下落と、ロシアでの季節的活動低迷により、売上高は17%減の25億ドルとなりました。顧客企業の支出が減ったために、英国北海での探査は最低水準まで落ち込みました。一方、ノルウェーでのリグカウントは前四半期から横ばいでした。サハラ以南アフリカでの活動はまちまちで、東アフリカ、チャド、ナイジェリア地域市場では沖合および探査活動が低迷しました。北アフリカでは、ゆっくりではあるものの活動活発化の初期兆候が見られましたが、リビアでの活動は沖合事業に限定されました。

中南米地域では、ベネズエラでの為替レートの影響や、メキシコ、ブラジル、コロンビアで予算削減により活動が減少したため、売上高は20%減少し、16億ドルとなりました。しかし、アルゼンチン、ベネズエラ、トリニダード、カリブ諸国で若干ではあるものの着実に活動が増加していることから、この影響は部分的に相殺されました。

海外部門の税引き前営業利益率は、前四半期からほぼ横ばいの24.1%でした。中東・アジア地域の税引き前営業利益率は0.30ポイントと若干上昇して28.6%となり、中南米では0.59ポイント上昇して21.5%、欧州/CIS/アフリカでは1.33ポイント低下して21.0%となりました。売上高は前四半期から大幅に減少し、売上高の構成はますます好ましく方向に移行しましたが、集中的な執行、すべての変動費用カテゴリーでの機敏な対策、および地域市場全体での当社の変革プログラムの推進により、利益率への影響は最小限に抑えられました。これらのプラスの効果により、前四半期からの減分利益率を25%に抑えることができました。2014年第1四半期と比較すると、海外部門の利益率は1.31ポイント上昇しました。

当四半期、海外部門では多くの契約を結び、統合関連の出来事がありました。

アブダビでは、アブダビ海上鉱区石油操業会社(Abu Dhabi Marine Operating Company (ADMA-OPCO))がシュルンベルジェと、Satah Al Razboot (SARB) 北部人工島で統合坑井建設サービスを提供する約1億8500万ドルの契約を結びました。この5年契約には、傾斜掘り、掘削同時計測、掘削同時検層、ドリルビット、採揚作業、セメンチング、掘削流体、泥水検層、コイルドチュービング、坑井クリーンアウト、坑井試験、ワイヤーライン・サービスが含まれます。この統合サービス・モデルにより、主要な坑井建設技術と分野横断的作業プロセスを利用でき、標準化と執行の質に重点を置くことで、費用効率的な操業を実現します。

アンゴラでは、坑井試験サービスが、トタルE&Pアンゴラと、鉱区32カオンボ超深海開発プロジェクトにおけるサブシー・テストツリーと関連するサービスで約2億ドルの契約を結びました。この5年契約には、SenTREE HP*サブシー・テストツリーおよびSenTURIAN* 電気油圧式操業システムにより59の海底坑井で仕上げを行う作業が含まれています。

シェブロンU.S.A.の一部門であるシェブロン・エナジー・テクノロジー・カンパニー(ETC)とSISは、シェブロンの地球科学組織全体で誰もがPetrel* E&Pソフトウエア・プラットフォームを利用できるようにするソフトウエア契約を結びました。この長期契約には、Techlog* 坑井ソフトウエア・プラットフォーム、OFM* 坑井・油層分析ソフトウエア、ProSource* E&P データ管理・配送システムを含む地質学、地球物理学、油層評価の分野のソフトウエアが含まれます。この契約締結は、ETCとSISの10年以上に及ぶイノベーションと協力に基づいており、資本効率の継続的改善を進めるという顧客企業の事業目標に沿ったものです。

中国海洋石油総公司(CNOOC)の完全所有子会社であるネクセンはSISと、地球科学ワークフロー用のPetrel Shaleソフトウエアで5年のグローバル契約を結びました。効率、協業、技術スタッフの開発で大きな変革をもたらすためにPetrel Shaleソリューションを採用するというネクセンの決定は、複数のソフトウエアツールを用いることに関連するコストと複雑さを軽減するという同社の目的に沿ったものです。

ガボンでは、ENIガボンS.A.がシュルンベルジェと、沖合鉱区D3でガンバおよびコニケットのプレソルト地層を対象とし、1つの試掘井を掘削する統合的サービス契約を結びました。この契約には、傾斜掘り、掘削同時計測、掘削同時検層、泥水検層、掘削流体、固形物管理、セメンチング、ドリルビット、ワイヤーライン検層、試錐孔地震探査、坑井試験、下部層仕上げ、採揚作業、コイルドチュービングなどのサービスが含まれています。また、シュルンベルジェは、統合サービス調整ならびに最大14社のサードパーティ企業の物流と操業の調整を行います。この統合サービス・モデルにより、顧客企業は主要な掘削・仕上げ技術と分野横断的な作業プロセスを利用でき、費用効率的な操業を実現し、執行の質を重視することができます。

ウェスタンジーコは湾岸協力会議(GCC)加盟国と、UniQ*ポイントレシーバー技術の17万のチャンネルを用いた 1,000-km2の調査の契約を結びました。これは中東でこれまで行われたポイントレシーバー調査で最大規模のものになります。UniQ技術は、複雑な貯留層を効率的に画像化する能力が評価され、2011年に導入されて以来この地域では広く用いられています。

ペトロブラス・タンザニアはウェスタンジーコとマンバ3D契約を結びました。これは、初めての14ストリーマ調査でアマゾン・ウォリアーを用いたタンザニア沖合の3,000 km2の調査です。この調査は、第1四半期に完了しましたが、ObliQ* スライディングノッチ広帯域捕捉および画像化技術を用い、船内での高速処理が含まれています。データ処理はペトロテクニカル・サービスが行いました。

油層定義グループ

          (単位:100万ドル、利益率は除く) 四半期 変化率 2015年3月31日締め 2014年12月31日締め 2014年3月31日締め 前四半期比 前年同期比 売上高 $ 2,550 $ 3,231 $ 2,979 -21 % -14 % 税引き前営業利益 655 974 792 -33 % -17 % 税引き前営業利益率 25.7 % 30.2 % 26.6 % -447 bps -89 bps   油層定義グループの売上高は26億ドルで、前四半期から21%減少しました。その主な要因は、裁量支出と探査支出が全体的に削減されたことと、前四半期の年度末の好業績の後でマルチクライアントとSISソフトウエアの売上が減少したことです。ワイヤーラインでは、海外市場での探査活動が低迷したことと、欧州、ノルウェー、ロシアで通貨が下落したために売上高は減少しました。

税引き前営業利益率は前四半期から4.47ポイント低下して26%となりました。季節的要因でマルチクライアントおよびSISソフトウエアの売上が減少し、利益率の高い探査活動が減少して全体的な売上高の構成が不利になったことから、減分利益率は47%となりました。

当四半期の契約締結に加え、油層定義グループの新しい技術により、複雑な油層の定義で顧客企業の問題に対処し、坑井生産および油層回収を最適化するとともに、操業効率を上げることができました。

ブラジル沖合では、レプソル・シノペックがワイヤーラインのSaturn* 3D ラジアル・プローブ技術を採用し、カンポス盆地の深海シート油田で試掘井の炭化水素柱を定義しました。Saturnの楕円注入口設計により大きな流積と三次元放射状範囲を確保できるため、操業効率が上がり、ターゲット区間全体で2つの高品質の貯留層流体サンプルを取得しました。これにより、顧客企業は、従来のサンプリング法に比べ、流体サンプリング時間を50%以上短縮することができました。

インドでは、石油天然ガス公社(ONGC)が初めてワイヤーラインのSaturn 3Dラジアル・プローブ技術を採用し、クッチ・サウラシュトラ盆地の基底砂屑性区間の下にある浸透性の低い地層の坑井で高品質な貯留層流体サンプルを取得しました。Saturnの楕円注入口設計によって流積が大きくなり、密封能力が高まったことで、複数の区間にわたって周辺流を生み出し、流体の流動範囲が広がりました。これにより、3つの区間で水が確認され、高い操業効率で2つの水サンプルを取得し、坑井試験プログラムと坑井仕上げ設計を最適化することができました。

インド沖合では、ONGCがワイヤーラインの技術を採用して、KG盆地の層状の砂屑性地層を有する貯留層の深海試掘井で地層評価データを取得しました。MDT* モジュラー地層ダイナミクス・テスターとInSitu Fluid Analyzer* およびデュアルパッカー・システムを組み合わせることで、同一の作業で、区間の圧力過渡変動試験と流体サンプリングを実施することができ、顧客企業のガス発見をより詳しく把握できる情報を提示することができました。厚い砂屑性貯留層で含ガス層を確認するとともに、ガスを含有している可能性のある他の薄い層を確認しました。ワイヤーラインの技術で取得した情報により、顧客企業は発見の経済性を再評価するとともに仕上げプランを最適化することができました。

北海の英国区間では、ネクセン・ペトロリアムUKがワイヤーラインの技術を組み合わせて、スコット油田の坑井で生産を回復しました。最初に ReSOLVE* 岩屑除去ツールを用いてジャンクキャッチャー上部から砂と岩屑を除去し、収集物の体積をリアルタイムに監視しました。次にリアルタイムのモニタリング機能を備えたReSOLVE リニアアクチュエーター・ツールを用いて、難しい坑井の制約の下でプラグを無事回収しました。プラグを安全に回収するのに必要な作動回数は52回でした。これにより、坑井介入は予定どおりに執行され、この坑井の生産量は285 bbl/dから13,000 bbl/dに増えました。

カザフスタンでは、カラチャガナク・ペトロリアム・オペレーティング(ENI、BG、シェブロン、ルクオイル、カズムナイガスのコンソーシアム)がワイヤーラインの技術を採用し、ガス・コンデンセート田の炭酸塩貯留層の定義を行いました。Litho Scanner*高解像度分光技術を用いて岩質と母岩の特性を特定し、FMI-HD* 地層マイクロイメジャー技術で主要な地質特性を特定し、圧力と流体取得点の選択を最適化しました。デュアルパッカー・エレメントを備えたMDTモジュラー・ダイナミック・テスターとInSitu Fluid Analyzerシステムを用いて、貯留層流体を特定し、複数のダウンホール・サンプルを収集して貯留層の詳しい評価を行い、次の枝掘り坑井の計画を立てました。全体として、MDT技術を1週間以上用い、高濃度の硫化水素環境で2,300リットル以上の流体を確実に汲み出しました。

同じくカザフスタンでは、SISがカズムナイガスの生産・掘削技術科学研究所に協業・視覚化センターを提供し、同国の複雑な石油・ガス貯留層の定義をサポートしました。この最新式のセンターには、INTERSECT*高解像度貯留層シミュレーター、PetroMod*石油システム・モデリングソフトウエア、Techlog坑井ソフトウエア、Studio* E&P知識環境が備わっています。SISの技術を採用することで、カザフスタン国営石油会社は、効率的に高度な貯留層モデルを構築し、複雑な探査の課題に対処しました。

インドでは、石油ガス天然公社(ONGC)が、インド西部沖合のヒラ-パナ-バセイン(HPB)区間でQ-Marine*ポイントレシーバー地震探査技術を用いた3,680-km2の調査でウェスタンジーコと契約を結びました。この調査の目的は、中央の地溝領域の東および西周辺のバセイン・パナ地層のポテンシャルを探査することです。この領域は水深が20~70mと幅広く、複数の生産設備が必要なため操業が難しい領域です。沖合プラットフォームのアンダーシューティングを円滑に行うため2隻のウェスタンジーコの船舶を用い、プロジェクトは2014~15年の油田シーズン内に完了させます。

掘削グループ

          (単位:100万ドル、利益率は除く) 四半期 変化率 2015年3月31日締め 2014年12月31日締め 2014年3月31日締め 前四半期比 前年同期比 売上高 $ 3,963 $ 4,658 $ 4,331 -15 % -8 % 税引き前営業利益 790 966 881 -18 % -10 % 税引き前営業利益率 19.9 % 20.7 % 20.4 % -80 bps -51 bps   掘削グループの売上高は40億ドルで、前四半期から15%減少しました。その主な要因は、北米でリグカウントが大幅に減少したこと、ロシアとベネズエラでの不利な通貨の影響、および、ロシアでの季節的な活動の低迷で、掘削・計測サービスおよびM-I SWACOテクノロジーズに影響が及んだことです。前四半期からの減少の要因の3割以上は、北米の陸上事業で活動が低迷し価格が下落したことがです。オーストラリア、メキシコ、イラクで統合プロジェクト管理(IPM)が減少したことも売上高減少の一因です。

前四半期比で、税引き前営業利益率は0.80ポイント低下して20%となりました。売上高は減少したものの、コスト管理で機敏な対応を行い、現地のコスト構造が有利に働いて税引き前営業利益に及ぼす不利な通貨の影響が最小限に抑えられたため、前四半期からの営業利益率の減少は25%に抑えることができました。

新しい掘削グループ技術により、掘削効率が向上し、坑井配置が最適化され、難しい油層で坑井の完全性が保証されたため、第1四半期は優れた操業を行うことができました。

メキシコでは、ペメックス向けに掘削・計測サービスのPowerDrive ICE* 超高温回転操行システムを採用し、研磨性の高い地層で軌道を逸れたパックド・ボトムホール・アセンブリーの坑井軌道を修正しました。PowerDrive ICE技術により掘削プラン通りに坑井が完成し、この油田の以前の記録に比べ、掘進率は16%向上しました。これにより、顧客企業は操業を9日短縮し、コストを135万ドル削減することができました。

タイ湾では、タイ石油開発公社(PTTEP)が掘削・計測サービスのTeleScope ICE* 超高温掘削同時計測サービスを採用し、1回の作業で全深度まで坑井を掘削し、最高温度204ºCの貯留層でリアルタイムにダウンホール計測を行いました。顧客企業は電子機器を保護するためにボトムホール・アセンブリーを作動させたり、坑井の位置を判断するためにジャイロを用いる必要がなくなり、リグ時間を12時間短縮し、操業コストを30万ドル削減することができました。

中国では、ペトロチャイナ(中国石油天然気)が、振幅トラップが低い薄いターゲット層の成熟油田で開発プランをサポートするため、掘削・計測サービスのPeriScope HD*多層地層境界検出技術を採用しました。新疆オイル・カンパニーでの1つの事例では、PeriScope HD技術により、厚みが約1-2mの難しい貯留層で優れた水平坑井配置を行うことができ、貯留層とのコンタクトは100%を達成しました。タリム・オイル・カンパニー(TOC)向けの別の坑井では、PeriScope HD 技術により不安定な角礫岩を克服し、貯留層上層部近くで坑井の水平区間を正確に配置し、100%の貯留層コンタクトを実現しました。

同じく中国では、ペトロチャイナTOCが、タリム盆地での陸上ウォーク・アバブ地震探査で掘削・計測サービスのseismicVISION* 掘削同時地震探査技術を初めて採用しました。Seismic Guided Drilling*技術により6,400 mの検層区間にわたって高品質なリアルタイムの情報を取得し、これを用いて2つの難しい坑井の軌道を調整しました。これにより掘削のリスクを軽減し、最終ターゲットの不確実性を緩和することができました。メモリデータ処理やモデルのアップデートの時間が不要になったために操業は効率的に執行され、顧客企業はリグ時間を36時間短縮することができました。

カナダでは、アパッチ・コーポレーションが、ブリティッシュ・コルンビアのリアード盆地の4つの試掘井で M-I SWACOのダイナミック環状圧力制御(DAPC)自動圧力管理掘削(MPD)システムを採用しました。この盆地の難しい圧力状況により、これまで掘削流体の損失や流入が起こり、坑井掘削の実施に悪影響を及ぼしていました。DAPC自動MPDシステムを採用することで、坑底の圧力をほぼ一定に保ち、全深度まで掘削が可能になり、顧客企業は非生産時間を短縮してコストを大幅に削減することができました。

北海ノルウェー区間では、世界的石油・ガス会社が、泥土圧が作用する狭い地窓がある坑井でM-I SWACO WARP* 流体技術を採用しました。WARP技術の低流動特性により、18 5/8-インチの坑井区間を最適に地層分離することができ、ケーシングの作動速度が速まり、地層への流体損失がなくなりました。また、ケーシングと坑井の間のセメントボンド検層を行い、地層分離はこの坑井区間ではこれまでで最良であることが確認されました。これにより同じ油田のオフセット坑井に比べ、規制準拠に向けて大幅な改善が見られました。

生産グループ

          (単位:100万ドル、利益率は除く) 四半期 変化率 2015年3月31日締め 2014年12月31日締め 2014年3月31日締め 前四半期比 前年同期比 売上高 $ 3,769 $ 4,816 $ 3,989 -22 % -6 % 税引き前営業利益 549 889 724 -38 % -24 % 税引き前営業利益率 14.6 % 18.5 % 18.2 % -389 bps -359 bps   生産グループの売上高は38億ドルで、前四半期から22%減少しました。その要因は、圧力ポンピング活動の低迷と、北米の陸上リグカウントが急激に減少したために価格圧力が強まったことです。前四半期から売上高が減少した原因の半分以上は北米の陸上事業です。人口採油および坑井仕上げ製品の売上げが減少したことや、不利な通貨の影響も前四半期からの売上高減少の一因となっています。

税引き前営業利益率は14.6%で、前四半期から3.89ポイント低下しました。これは、当四半期、特に北米の陸上市場で、引き続き活動が減少し価格圧力が強まったためです。売上高は大幅に減少したものの、活動に合わせてリソースを調整するなど、コスト管理で機敏な対応を行ったために、前四半期からの減分営業利益率を32%に抑えることができました。

生産グループの新しい技術によって、生産が加速し、回収が強化され、操業効率が高まったことから、顧客企業は技術的な問題を克服することができました。

ノースダコタでは、坑井サービスがスタトイル向けにBroadBand Sequence破砕技術を採用し、バカン・シェールプレイの2つの坑井の901フィートおよび2,553フィートの裸孔先端区間を刺激しました。対象となる区間はそれぞれ11段階および24段階で刺激されました。いずれの事例でも、破砕開始圧は着実に上昇し、総圧力ゲインはそれぞれ1,376 psiおよび2,140 psiとなりました。2つの坑井では、流体は、直接のオフセット井より高い初期生産率と圧力で流れました。

クウェートでは、坑井介入技術が、クウェート石油会社(KOC)向けにマナギッシュおよびサブリア油田の3つの難しい坑井で坑井改修キャンペーンを実施しました。この介入を行う前、地層の流体とスケールが坑井の流入制御装置のポートとスクリーンを塞ぎ、生産量が低下していました。ACTive* 坑井内ライブ・パフォーマンスと分散型温度感知技術により、詰まったポートを確認し、温度調査をリアルタイムに分析することで、どのポートを選択的に刺激すべきかを決定することができました。次に、ACTive Straddle* コイルドチュービング配置マルチセット・インフレイタブルパッカーを用いて、選択したポートで刺激処理を効率的に行い、破損部分とスケールを除去するとともに、リアルタイムに圧力を監視して、ポートと貯留層の間の通信を確認しました。これにより、3つの坑井の刺激後の石油生産量は2倍になり、詰まったポートを選択的に処理することでリグ時間を短縮することができました。

チャドでは、坑井サービスが、グレンコア向けに陸上のマンガラ油田の坑井で、YF100FLEX* 架橋水性破砕流体を用いて初めて水圧破砕処理を完了しました。破砕処理を行うまで、この坑井では改修時に発生した地層の破損によりピーク生産率が大幅に低下し、最終的に坑井の閉鎖につながりました。坑井サービスの技術を用いたことで、破砕処理後の坑井試験で、スキン・ファクターがマイナスになったことを確認し、坑井のピーク生産率が4倍に上昇しました。

カナダ西部では、セブン・ジェネレーションズ・エナジーがシュルンベルジェの坑井サービスと坑井刺激契約を結びました。これには、水圧破砕設備一式を連続24時間操業させる作業が含まれます。シュルンベルジェは、その強力な操業・技術専門知識と、坑井の性能を向上させるとともに仕上げ費用を最適化する実績が評価され、優先的破砕サービス業者に選ばれました。

      財務諸表   要約連結損益計算書   (単位:100万ドル、1株当たりの金額を除く)   四半期 3月31日締め   2015     2014   売上高 $ 10,248 $ 11,239 利息およびその他の収入 49 76 経費 売上原価 8,096 8,745 研究・エンジニアリング 267 284 一般管理費 119 106 事業再編その他 (1) 439 - 利息     82       103 税引き前利益 $ 1,294 $ 2,077 所得税 (1)     306       469 純利益 988 1,608 非支配持分に帰属する純利益     13       16 シュルンベルジェに帰属する純利益   $ 975     $ 1,592   シュルンベルジェの希薄化後1株当たり利益(1)   $ 0.76     $ 1.21   平均流通株式数 1,276 1,306 希薄化後平均流通株式数     1,285       1,318   経費に含まれる減価償却費(2)   $ 1,042     $ 1,001     (1) 詳細は「特別費用・利益」の項をご覧ください。

(2) 有形固定資産の償却および無形資産の償却、マルチクライアント地震探査データ費用、SPM投資を含みます。

    要約連結貸借対照表   (単位:100万ドル)   3月31日締め 12月31日締め 資産の部   2015     2014 流動資産 現金および短期投資 $ 6,803 $ 7,501 売掛金 10,443 11,171 その他の流動資産     6,148       6,022 23,394 24,694 債券投資(満期保有) 436 442 固定資産 15,135 15,396 マルチクライアント地震探査データ 850 793 のれん 15,512 15,487 その他の無形資産 4,575 4,654 その他の資産     5,509       5,438     $ 65,411     $ 66,904   負債および株主資本の部           流動負債 買掛金・未払負債 $ 8,469 $ 9,246 概算所得税債務 1,631 1,647 短期借入金・長期債務の1年以内返済分 3,828 2,765 未払配当金     644       518 14,572 14,176 長期債務 8,898 10,565 退職後給付 1,419 1,501 繰延税金 1,363 1,296 その他の負債     1,293       1,317 27,545 28,855 株主資本     37,866       38,049     $ 65,411     $ 66,904 純負債

「純負債」は、負債総額から現金、短期投資、債券投資(満期保有)を控除した額です。純負債は負債の返済に充当できる現金と投資額を反映しているため、シュルンベルジェの負債水準に関する有益な情報を提供すると経営陣は考えています。

純負債の増減の詳細を以下に示します。

  (単位:100万ドル)     3月31日締め       四半期 2015

  四半期 2014

  純利益(非支配持分控除前) $ 988 $ 1,608 事業再編およびその他の費用(税引き)   383     -   純利益(非支配持分控除前)(特別費用・利益を除く) 1,371 1,608 減価償却(1) 1,042 1,001 年金およびその他の退職後給付費用 114 86 株式報酬費用 80 77 年金およびその他の退職後給付資金 (120 )

プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ