クスリのアオキ、新潟のスーパー2店を「サンエー」から取得 地盤の北陸強化

2023年1月6日 08:47

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 北陸地方を本拠とするドラッグストアチェーンのクスリのアオキは、新潟県糸魚川市でスーパー2店舗を経営するサンエーからスーパー事業を取得する。クスリのアオキの持ち株会社に当たるクスリのアオキホールディングスが5日、取締役会で事業譲渡契約の締結を決議した。

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 事業譲渡の予定日は3月1日で、譲渡される店舗は糸魚川市能生の能生本店、同市大和川の厚田店。譲渡価格は非公表としている。クスリのアオキホールディングスの連結業績に対する影響は、現在精査中だが、軽微とみており、2023年5月期の連結業績は売上高、経常利益とも2022年5月期を上回ると予想している。

 クスリのアオキは明治時代初めの1869年、薬種商として創業し、現在の石川県白山市で薬局を開業した。1986年からドラッグストアチェーンに転換。現在は、白山市に本社を置いて北陸、東海、北信越、近畿、関東、東北地方の23府県でドラッグストア863店(うち調剤薬局併設510店)、専門調剤薬局6店、スーパー1店の合計870店を展開している。

 来店客の利便性向上を目指して食品販売を強化し、大型店では青果、精肉、鮮魚の生鮮3品を取り扱っている。だが地盤とする北陸地方は急激な人口減少に突入する中、他のドラッグストアチェーンやスーパーなどとの販売競争が激しさを増していた。

 このため、北陸地方での地盤強化を目指し、2022年12月に石川県金沢市でスーパーの三崎ストアーからスーパー事業を取得したのに続き、サンエーのスーパー事業取得を目指した。譲渡された店舗は食品スーパーが持つ新鮮な食材の品ぞろえとドラッグストアのヘルス&ビューティー、日用品の品ぞろえをミックスし、調剤薬局機能を有する店舗に改装する計画だ。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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